サトミとこの時会っていた理由はカミングアウトするためだった。
結果、サトミはすんなり受け入れてくれた。(この時の話はまた後日)
サトミは帰り際に、
サ:「じゃあさ、今度ネロの家で飲みしようよ!」
とびっくり発言をかましてくれたのである。
サ:「私もユースケ(彼氏)連れて行くからさ!」
コイツ、目が本気である。
私:「恋人に聞いてみるね」
サ:「うん、楽しみにしてるね!」
で、ハニーにお伺いを立てたところすんなりO.K.
しかし一つ問題があった。
サトミにはカミングアウトした。
ユースケ君は何も知らない。
二人とも高校のクラスメートだが、ユースケ君がどう反応するか予想がつかない。
サ:「黙ってたらいいじゃん。絶対気づかないって」
そうかな。ではそういうことで。
しかし、いざ当日になると緊張するする!
ハニーの顔は中性的だけど、声聞いたら絶対バレるって!
しかし、挨拶をすませてもユースケ君が気づいた様子は無い。
私:「ねぇ、本気で気づいてないの?」
サ:「うん、全然。男にしちゃ声高いのにね」
わざと彼氏(?)同士を二人で放置してみたが、楽しそうに談笑してるし。
ユースケ君の性格上、疑問を持ったらすぐに態度に出る。
しかし緊張は見て取れるものの、バレてる気配は無い。
私&サ:「あいかわらず鈍いね・・・・・・」
酒とつまみを買い込んで、我が家で宴会開始。
酒が入れば少しは話すかと思ったハニーは、
あいかわらずのシャイっぷり。
それでも楽しそうに相槌を打ちながらビールをあおっている。
面白かったのが、
ユ:「ハニー君は何の仕事してるの?」
サ:「ハニー君ってけっこう飲む方?」
ユ:「ハニー君はさ、」
サ:「ハニー君、」
ハニー『君』
笑いこらえるのが大変でしたよ。
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、
気がつけば終電の時間になっていた。
ハ:「泊まっていけばいいよ」
この酔いちくれは何を言っているのか。
うちにはシングルベッドが一つと布団が一枚しかないのだぞ!?
でも、そんなに寒くないし床は絨毯だからかまわないけれど。
私:「うん。泊まっていきなよ」
サ:「う~ん、やっぱり帰るわ」
私:「そう? じゃあ気をつけてね。いつでもUターンしてきていいから」
私は泊まれ泊まれと引き止めるハニーをやんわりと抑えた。
だって、恋人には色々と計画というものがあるのですよ。
実家住まいのサトミにも事情があるのかもしれないし。
サ:「今度はユースケの家でしようね」
サトミはへべれけになったユースケ君をタクシーに詰め込むと笑顔で帰っていった。
私はハニーを振り返った。
私:「どうだった?」
ハ:「良い人達だね」
私:「良かった」
結果、サトミはすんなり受け入れてくれた。(この時の話はまた後日)
サトミは帰り際に、
サ:「じゃあさ、今度ネロの家で飲みしようよ!」
とびっくり発言をかましてくれたのである。
サ:「私もユースケ(彼氏)連れて行くからさ!」
コイツ、目が本気である。
私:「恋人に聞いてみるね」
サ:「うん、楽しみにしてるね!」
で、ハニーにお伺いを立てたところすんなりO.K.
しかし一つ問題があった。
サトミにはカミングアウトした。
ユースケ君は何も知らない。
二人とも高校のクラスメートだが、ユースケ君がどう反応するか予想がつかない。
サ:「黙ってたらいいじゃん。絶対気づかないって」
そうかな。ではそういうことで。
しかし、いざ当日になると緊張するする!
ハニーの顔は中性的だけど、声聞いたら絶対バレるって!
しかし、挨拶をすませてもユースケ君が気づいた様子は無い。
私:「ねぇ、本気で気づいてないの?」
サ:「うん、全然。男にしちゃ声高いのにね」
わざと彼氏(?)同士を二人で放置してみたが、楽しそうに談笑してるし。
ユースケ君の性格上、疑問を持ったらすぐに態度に出る。
しかし緊張は見て取れるものの、バレてる気配は無い。
私&サ:「あいかわらず鈍いね・・・・・・」
酒とつまみを買い込んで、我が家で宴会開始。
酒が入れば少しは話すかと思ったハニーは、
あいかわらずのシャイっぷり。
それでも楽しそうに相槌を打ちながらビールをあおっている。
面白かったのが、
ユ:「ハニー君は何の仕事してるの?」
サ:「ハニー君ってけっこう飲む方?」
ユ:「ハニー君はさ、」
サ:「ハニー君、」
ハニー『君』
笑いこらえるのが大変でしたよ。
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、
気がつけば終電の時間になっていた。
ハ:「泊まっていけばいいよ」
この酔いちくれは何を言っているのか。
うちにはシングルベッドが一つと布団が一枚しかないのだぞ!?
でも、そんなに寒くないし床は絨毯だからかまわないけれど。
私:「うん。泊まっていきなよ」
サ:「う~ん、やっぱり帰るわ」
私:「そう? じゃあ気をつけてね。いつでもUターンしてきていいから」
私は泊まれ泊まれと引き止めるハニーをやんわりと抑えた。
だって、恋人には色々と計画というものがあるのですよ。
実家住まいのサトミにも事情があるのかもしれないし。
サ:「今度はユースケの家でしようね」
サトミはへべれけになったユースケ君をタクシーに詰め込むと笑顔で帰っていった。
私はハニーを振り返った。
私:「どうだった?」
ハ:「良い人達だね」
私:「良かった」
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会社帰りに二人で買出し。
ハ:「ちょっとビール見てくる」
カートを押す私を残し、ハニーは人ごみに消えていった。
さて、明日のパンはどれにしようか。
トースターがあるなら食パンかバターロールなのだが、今の家には無いので菓子パンになる。
チョコチップ&クルミパンか、
マヨ&ベーコンパンか。
う~む。
よし、
カロリーの低い方にしよう。
そこへハニーが戻ってきた。
ハ:「ねぇ、コーヒー一緒に買ってもいい?」
なに?
その可愛い声は?
そのあどけない表情は?
ちょっと不意を突かれてしまったが、とりあえず答える。
私:「いいよ。ハニーのお金だし」
たぶん、ママンと話すノリで来たな。
ハニーは一瞬不思議そうに小首を傾げて、
あっ、
と正気(?)に戻った。
いつもの低い声に戻って脱力するハニー。
ハ:「母さんと間違えた・・・・・・」
えーと、
それは喜んでいいのかしら?
それとも悲しむべきかしら?
私:「おやつは300円まででちゅからねぇ~」
頭をイイコイイコしてやる。
ハニーは脱力したままされるがままになっていた。
ママンと間違えるほど気を許してくれているのか、
すでに女として見てないのか、
微妙だ。
すごく微妙だ。
ハ:「ちょっとビール見てくる」
カートを押す私を残し、ハニーは人ごみに消えていった。
さて、明日のパンはどれにしようか。
トースターがあるなら食パンかバターロールなのだが、今の家には無いので菓子パンになる。
チョコチップ&クルミパンか、
マヨ&ベーコンパンか。
う~む。
よし、
カロリーの低い方にしよう。
そこへハニーが戻ってきた。
ハ:「ねぇ、コーヒー一緒に買ってもいい?」
なに?
その可愛い声は?
そのあどけない表情は?
ちょっと不意を突かれてしまったが、とりあえず答える。
私:「いいよ。ハニーのお金だし」
たぶん、ママンと話すノリで来たな。
ハニーは一瞬不思議そうに小首を傾げて、
あっ、
と正気(?)に戻った。
いつもの低い声に戻って脱力するハニー。
ハ:「母さんと間違えた・・・・・・」
えーと、
それは喜んでいいのかしら?
それとも悲しむべきかしら?
私:「おやつは300円まででちゅからねぇ~」
頭をイイコイイコしてやる。
ハニーは脱力したままされるがままになっていた。
ママンと間違えるほど気を許してくれているのか、
すでに女として見てないのか、
微妙だ。
すごく微妙だ。
朝目覚めると、ハニーはいつものように腕枕をしたまま寝ていた。
起きる気配は全く無い。
ハニーは今日から夜勤。
ということは、夜まで起きない可能性もある。
私はベッドをそっと抜け出すと台所に立った。
もちろん昨日の続きを作るため。
今夜はカレー。
今作っておけば、夜はハニーとゆっくり過ごせる。
正直、昨夜の事は釈然としていない。
けれど嫌味を言った私も悪いし、
ちゃんと「ドライブに行きたい」って言っていれば変な誤解させなかったのかもしれない。
まぁ、イチオウ仲直りしたんだから深く考えまい。
現実逃避するがごとく、私はカレー作りに没頭した。
しかし昼過ぎにはできてしまい、することが無くなった。
仕方ない、添い寝でもしよう。
部屋に戻った私は立ち尽くした。
シングルベッドのど真ん中で、ハニーが大の字になって寝ている。
片膝立てて、片膝曲げて、片手は広げて、片手は胸の上。
オッサンが寝ているのかと思った。
私は諦めて床の上に横になった。
「・・・・・・ロ・・・・・・ネロ、ネロ!」
腕を揺さぶられて、ハッと目が覚めた。
私:「へ?」
ハ:「何で床で寝てるの?」
私:「へ?あ、あぁ、寝場所が無かったから」
ハ:「押しのけろっていつも言ってるだろ」
ベッドの上に引き摺り上げられ、抱きしめられる。
そう、ハニーのベッド占拠は今日に限ったことではない。
私:「お腹空いた?」
ハ:「うん、・・・・・・少し」
私:「じゃあご飯にしようか。カレー作ったの」
ハ:「こっちが寝てる間に?」
私:「うん。先にシャワー浴びる?」
ハ:「うん」
私:「じゃあその間にカレー温めておくね」
カレーを食べ終え、いつものようにハニーの腕枕で一緒にテレビを見ていると、
急にハニーが抱きついてきた。
私:「? ?」
と思いながら腕にぎゅーっとしがみつき返す。
すると今度は足まで絡めて抱きしめてきた。
私:「ギブギブ」
苦しくなってハニーの腕をぺしぺし叩く。
腕が緩んだので振り返ると、キスされた。
頬にやり返すと、
顔中にキスの雨が降ってきた。
私:「あははっ。犬みたい」
ハ:「わん」
私:「おあずけは?」
ハ:「がるるるるるっ」
むさぼるように首中を舐め回してくる。
私:「おあずけってば!」
笑いながら身をよじって逃げると、ハニーは首元に顔を埋めた。
そのまま私の体を抱え揺りかごのように体を揺らす。
ハ:「ずっとこうしていたい」
耳元でハニーが呟く。
私:「会社休む?」
ハ:「ネロが明日休むなら休む」
ハニーが体勢を変え、胸の谷間に顔をうずめる。
私:「それは、無理だなぁ」
ハ:「休めばいーじゃん」
私:「今日休んだばっかりだもん」
ハ:「明日も休めばいーじゃん」
おや?
駄々をこねるなんて珍しい。
私:「・・・・・・休みたいけどやっぱ無理。大人ですから」
ハ:「じゃあ行く」
私:「しっかり稼がないとね」
ハ:「ん」
言いながら、ハニーはいつも出かける時間になっても離れなかった。
静かに、けれど容赦なく時間は流れてゆく。
ハ:「もう出ないとやばい」
私:「休めばいーじゃん」
ハ:「ネロも休む?」
意地悪く笑う。
私:「無理でーす」
キスをして、ハニーが体を起こす。
ハ:「いってきます」
私:「いってらっしゃい」
ハニーを見送りベッドに横たわる。
仲直りできた感じはするが、どこか釈然としない。
ハニーは短気で意地っ張りなところがある。
肝心なところでごめんなさいが言えない。
罪悪感があるから、あんな風に甘えてきたんだろうけれど。
その時、携帯が鳴った。
ハ:『件名:いってきます
本文:仕事頑張ってきます
愛してるよ
昨日はゴメン』
思わず笑ってしまった。
起きる気配は全く無い。
ハニーは今日から夜勤。
ということは、夜まで起きない可能性もある。
私はベッドをそっと抜け出すと台所に立った。
もちろん昨日の続きを作るため。
今夜はカレー。
今作っておけば、夜はハニーとゆっくり過ごせる。
正直、昨夜の事は釈然としていない。
けれど嫌味を言った私も悪いし、
ちゃんと「ドライブに行きたい」って言っていれば変な誤解させなかったのかもしれない。
まぁ、イチオウ仲直りしたんだから深く考えまい。
現実逃避するがごとく、私はカレー作りに没頭した。
しかし昼過ぎにはできてしまい、することが無くなった。
仕方ない、添い寝でもしよう。
部屋に戻った私は立ち尽くした。
シングルベッドのど真ん中で、ハニーが大の字になって寝ている。
片膝立てて、片膝曲げて、片手は広げて、片手は胸の上。
オッサンが寝ているのかと思った。
私は諦めて床の上に横になった。
「・・・・・・ロ・・・・・・ネロ、ネロ!」
腕を揺さぶられて、ハッと目が覚めた。
私:「へ?」
ハ:「何で床で寝てるの?」
私:「へ?あ、あぁ、寝場所が無かったから」
ハ:「押しのけろっていつも言ってるだろ」
ベッドの上に引き摺り上げられ、抱きしめられる。
そう、ハニーのベッド占拠は今日に限ったことではない。
私:「お腹空いた?」
ハ:「うん、・・・・・・少し」
私:「じゃあご飯にしようか。カレー作ったの」
ハ:「こっちが寝てる間に?」
私:「うん。先にシャワー浴びる?」
ハ:「うん」
私:「じゃあその間にカレー温めておくね」
カレーを食べ終え、いつものようにハニーの腕枕で一緒にテレビを見ていると、
急にハニーが抱きついてきた。
私:「? ?」
と思いながら腕にぎゅーっとしがみつき返す。
すると今度は足まで絡めて抱きしめてきた。
私:「ギブギブ」
苦しくなってハニーの腕をぺしぺし叩く。
腕が緩んだので振り返ると、キスされた。
頬にやり返すと、
顔中にキスの雨が降ってきた。
私:「あははっ。犬みたい」
ハ:「わん」
私:「おあずけは?」
ハ:「がるるるるるっ」
むさぼるように首中を舐め回してくる。
私:「おあずけってば!」
笑いながら身をよじって逃げると、ハニーは首元に顔を埋めた。
そのまま私の体を抱え揺りかごのように体を揺らす。
ハ:「ずっとこうしていたい」
耳元でハニーが呟く。
私:「会社休む?」
ハ:「ネロが明日休むなら休む」
ハニーが体勢を変え、胸の谷間に顔をうずめる。
私:「それは、無理だなぁ」
ハ:「休めばいーじゃん」
私:「今日休んだばっかりだもん」
ハ:「明日も休めばいーじゃん」
おや?
駄々をこねるなんて珍しい。
私:「・・・・・・休みたいけどやっぱ無理。大人ですから」
ハ:「じゃあ行く」
私:「しっかり稼がないとね」
ハ:「ん」
言いながら、ハニーはいつも出かける時間になっても離れなかった。
静かに、けれど容赦なく時間は流れてゆく。
ハ:「もう出ないとやばい」
私:「休めばいーじゃん」
ハ:「ネロも休む?」
意地悪く笑う。
私:「無理でーす」
キスをして、ハニーが体を起こす。
ハ:「いってきます」
私:「いってらっしゃい」
ハニーを見送りベッドに横たわる。
仲直りできた感じはするが、どこか釈然としない。
ハニーは短気で意地っ張りなところがある。
肝心なところでごめんなさいが言えない。
罪悪感があるから、あんな風に甘えてきたんだろうけれど。
その時、携帯が鳴った。
ハ:『件名:いってきます
本文:仕事頑張ってきます


思わず笑ってしまった。
私:「いってらっしゃい」
ハ:「いってきます」
キスを交わし、玄関から見送る。
普段ならそのまま行ってしまうのに、不意にハニーが立ち止まった。
ハ:「今日はここまででいいから。見送らなくていいから」
私:「なんで?」
ハ:「出てこなくていいから」
私を玄関のかまちに押し返すと、ハニーは出て行った。
そんな事気にせず、いつものように廊下に出て駐車場を見下ろす。
間もなくハニーが降りてきて、確認するように振り返った。
ハニーが何とも言えない表情で手を振る。
いつものように手を振り返す私。
いつものようにハニーは車に乗り込み、
いつものように道路に出てから窓を開けて、
いつものように手を振りながら走り去る、はず、が・・・・・・
なんで向かいのマンションの前に停まるのですか?
車の離合を待っているのだろうか。
それとも忘れ物?
やがてハニーはもう一度手を振って車を発進させた。
建物の影に車が消えても私はしばらく廊下に立っていた。
忘れ物を取りに戻ってくるかもしれないから。
戻る様子が無いので、ようやく部屋に戻る。
ベッドに腰を下ろすと同時に携帯が鳴った。
この着信音はハニーだ。
通勤中に電話かけてくるなんて珍しい。
何かあったのだろうか。
慌てて電話に出る。
私:「はい」
ハ:『もしもし? 部屋の中に入った?』
私:「うん。入ったよ」
ハ:『ちゃんと鍵かけた?」
私:「ん? ・・・・・・開いてた」
ガチャリと錠を下ろす。
電話の向こうでハニーの派手なため息が聞こえた。
私:「ちゃんとドアチェーンはかけてたから大丈夫!」
ハ:『あのね、もう外まで見送らなくていいから』
私:「なんで?」
ハ:『・・・・・・東京で行方不明事件があったろ? 犯人は隣人だっただろ』
私:「うん」
ハ:『だから。危ないからもう外に出るな』
思わず笑ってしまった。
私:「大丈夫だよ~!」
ハ:『そんなの解らないだろうが』
私:「私だって心配だよ。ハニーが駐車場で襲われたらどうするの」
ハ:『こっちはどうせ出勤するんだからしょうがない』
いまいち理屈が解らんが。
私:「心配?」
ハ:『心配さ!!』
私:「ありがとう」
ハ:『うん。ちゃんと鍵かけて寝れよ』
私:「はい。愛してるよ」
ハ:『うん。じゃあね』
私:「うわっ、聞き流された」
一方的に電話は切れた。
時間から見てそろそろトンネルに入るのだろう。
遅刻しそうだってのにわざわざ電話かけてきてくれたのか。
もしかして、
マンションの前に停まってたのも、
私が部屋に入るのを見守ってたから?
夜の一人寝は寂しいけれど、
ほこほこした気持ちでぐっすり寝れた夜でした。
ハ:「いってきます」
キスを交わし、玄関から見送る。
普段ならそのまま行ってしまうのに、不意にハニーが立ち止まった。
ハ:「今日はここまででいいから。見送らなくていいから」
私:「なんで?」
ハ:「出てこなくていいから」
私を玄関のかまちに押し返すと、ハニーは出て行った。
そんな事気にせず、いつものように廊下に出て駐車場を見下ろす。
間もなくハニーが降りてきて、確認するように振り返った。
ハニーが何とも言えない表情で手を振る。
いつものように手を振り返す私。
いつものようにハニーは車に乗り込み、
いつものように道路に出てから窓を開けて、
いつものように手を振りながら走り去る、はず、が・・・・・・
なんで向かいのマンションの前に停まるのですか?
車の離合を待っているのだろうか。
それとも忘れ物?
やがてハニーはもう一度手を振って車を発進させた。
建物の影に車が消えても私はしばらく廊下に立っていた。
忘れ物を取りに戻ってくるかもしれないから。
戻る様子が無いので、ようやく部屋に戻る。
ベッドに腰を下ろすと同時に携帯が鳴った。
この着信音はハニーだ。
通勤中に電話かけてくるなんて珍しい。
何かあったのだろうか。
慌てて電話に出る。
私:「はい」
ハ:『もしもし? 部屋の中に入った?』
私:「うん。入ったよ」
ハ:『ちゃんと鍵かけた?」
私:「ん? ・・・・・・開いてた」
ガチャリと錠を下ろす。
電話の向こうでハニーの派手なため息が聞こえた。
私:「ちゃんとドアチェーンはかけてたから大丈夫!」
ハ:『あのね、もう外まで見送らなくていいから』
私:「なんで?」
ハ:『・・・・・・東京で行方不明事件があったろ? 犯人は隣人だっただろ』
私:「うん」
ハ:『だから。危ないからもう外に出るな』
思わず笑ってしまった。
私:「大丈夫だよ~!」
ハ:『そんなの解らないだろうが』
私:「私だって心配だよ。ハニーが駐車場で襲われたらどうするの」
ハ:『こっちはどうせ出勤するんだからしょうがない』
いまいち理屈が解らんが。
私:「心配?」
ハ:『心配さ!!』
私:「ありがとう」
ハ:『うん。ちゃんと鍵かけて寝れよ』
私:「はい。愛してるよ」
ハ:『うん。じゃあね』
私:「うわっ、聞き流された」
一方的に電話は切れた。
時間から見てそろそろトンネルに入るのだろう。
遅刻しそうだってのにわざわざ電話かけてきてくれたのか。
もしかして、
マンションの前に停まってたのも、
私が部屋に入るのを見守ってたから?
夜の一人寝は寂しいけれど、
ほこほこした気持ちでぐっすり寝れた夜でした。
私:「待って!」
私は慌てて物陰から飛び出した。
今にも出て行こうとしているハニーのパーカーの裾を掴む。
ハ:「なに」
私:「行かないで」
涙でかすれる声を必死に絞り出す。
ハ:「だって、一緒にいないならここにいなくても変わらないだろ」
私:「だってハニーずっと不機嫌じゃない」
とめどなく涙が零れ落ちる。
ハ:「ネロが何も食べないからだろう!」
私:「だってお腹空いてないもの」
ハ:「ラーメン食べたいって言ってた」
私:「違う。あのラーメンが食べたかったから」
ハ:「何も食べないなら、連れて行かなかったこっちが悪いみたいじゃないか」
私:「違うよ。悪くない」
ハ:「だってそう思うだろ? こっちが連れて行かなかったから食べないって」
私:「・・・・・・」
ハ:「カゴ持たないって嫌味言うしさ。こっちが持つって言っても持たせないんじゃん」
反論したかった。
手ぶらのハニーがカゴを持つと言ってくれるのは時々で、
いつも鞄や財布を片手に私がカゴを持っている。
たまにカートを押してくれても邪魔そうだし、途中で渡されるし。
だからはじめから私が持つようにしているだけだ。
けれど、今はそんな事言えない。
私:「・・・・・・ごめんなさい」
ハ:「・・・・・・別に謝らなくてもいいけどさ」
苦笑混じりのため息が聞こえる。
ハ:「で、出ていって欲しいの?」
私:「欲しくない」
ハ:「返事が無いから出て行って欲しいんだと思った」
ハニーは靴を脱ぐと部屋の中へ戻っていった。
私はその後ろを足を引き摺りながらついていくと、ベッドの端に浅く腰掛けた。
再び部屋着に着替えたハニーが足元に横になる。
私:「ベッドで寝ないの?」
ハ:「・・・・・・シャワーかかろうかと思って」
私:「そう」
ハ:「どうしようかな」
私:「シャワーかかるならその間に玉ねぎ切る」
ハ:「じゃあ浴びてくる」
シャワーから出てきたハニーの横で私は刻んだ玉ねぎを炒めていた。
お湯と一緒に不機嫌を洗い流してきたのか、ハニーは穏やかだった。
ハ:「いつまでかかる?」
私:「もう飴色になってるから、いつでも終われるよ」
ハ:「じゃあもう寝よう」
促されるまま火を消し、
いつものようにハニーの腕の中に横たわった。
どうしてこんなしょうもない事で泣かなくちゃいけないんだろう。
解っている。
ホルモンバランスの崩れでいつも以上に不安定になっていることは。
そういえば、
ハニーも生理がはじまったばかりでしたね・・・・・・
私は慌てて物陰から飛び出した。
今にも出て行こうとしているハニーのパーカーの裾を掴む。
ハ:「なに」
私:「行かないで」
涙でかすれる声を必死に絞り出す。
ハ:「だって、一緒にいないならここにいなくても変わらないだろ」
私:「だってハニーずっと不機嫌じゃない」
とめどなく涙が零れ落ちる。
ハ:「ネロが何も食べないからだろう!」
私:「だってお腹空いてないもの」
ハ:「ラーメン食べたいって言ってた」
私:「違う。あのラーメンが食べたかったから」
ハ:「何も食べないなら、連れて行かなかったこっちが悪いみたいじゃないか」
私:「違うよ。悪くない」
ハ:「だってそう思うだろ? こっちが連れて行かなかったから食べないって」
私:「・・・・・・」
ハ:「カゴ持たないって嫌味言うしさ。こっちが持つって言っても持たせないんじゃん」
反論したかった。
手ぶらのハニーがカゴを持つと言ってくれるのは時々で、
いつも鞄や財布を片手に私がカゴを持っている。
たまにカートを押してくれても邪魔そうだし、途中で渡されるし。
だからはじめから私が持つようにしているだけだ。
けれど、今はそんな事言えない。
私:「・・・・・・ごめんなさい」
ハ:「・・・・・・別に謝らなくてもいいけどさ」
苦笑混じりのため息が聞こえる。
ハ:「で、出ていって欲しいの?」
私:「欲しくない」
ハ:「返事が無いから出て行って欲しいんだと思った」
ハニーは靴を脱ぐと部屋の中へ戻っていった。
私はその後ろを足を引き摺りながらついていくと、ベッドの端に浅く腰掛けた。
再び部屋着に着替えたハニーが足元に横になる。
私:「ベッドで寝ないの?」
ハ:「・・・・・・シャワーかかろうかと思って」
私:「そう」
ハ:「どうしようかな」
私:「シャワーかかるならその間に玉ねぎ切る」
ハ:「じゃあ浴びてくる」
シャワーから出てきたハニーの横で私は刻んだ玉ねぎを炒めていた。
お湯と一緒に不機嫌を洗い流してきたのか、ハニーは穏やかだった。
ハ:「いつまでかかる?」
私:「もう飴色になってるから、いつでも終われるよ」
ハ:「じゃあもう寝よう」
促されるまま火を消し、
いつものようにハニーの腕の中に横たわった。
どうしてこんなしょうもない事で泣かなくちゃいけないんだろう。
解っている。
ホルモンバランスの崩れでいつも以上に不安定になっていることは。
そういえば、
ハニーも生理がはじまったばかりでしたね・・・・・・
ハ:「ガソリン入れに行くけど一緒に行く?」
私:「行く! ラーメン食べたい!」
この日ハニーは家族と一日お出かけしていて私は一人でお留守番だった。
帰り道にかけてくれた誘いに私は速攻でのった。
駐車場に横付けしたハニーの車に乗り込む。
ハ:「どこのラーメン屋?」
私:「○○!」
ハ:「○○って、片道2時間だぞ!?」
私:「だめ? 疲れた?」
ハ:「疲れたけど、いいよ」
しかしやはり疲れはたまっているようで、給油して10分も走らないうちに
ハ:「やっぱり○○は今度でいい?」
私:「いいよ。じゃあ帰ろうか」
ドライブしたい気分だったけど仕方ない。
明日は仕事だし、はじめから駄目元で話したのであまりがっかりはしなかった。
ハ:「ごめんね。じゃあどこ行く? ××は?」
Uターンしたハニーが言ったのは地元のラーメン屋。
私:「いいよ。帰ろう」
ハ:「なんで? お腹空いてるんだろ?」
私:「大丈夫だよ」
私は笑顔で否定した。
ハ:「ラーメン食べるって行ってたじゃん。何か食えよ」
なんだか雲行きが怪しくなってきた。
ハニーの声は明らかに険がこもっている。
けれど夜遅かったし、実際それほどお腹が空いているわけではない。
私:「家に食べるものあるし、お茶漬けでも食べるって」
ハ:「いいじゃん。何か食べろよ。どこ行く?」
私:「本当にいいってば」
ハニーの不機嫌を受けて、食欲は全く無くなっていた。
でもこのままではハニーの機嫌はますます悪くなるのは解っている。
けれどなんでそんなに固執するのかが解らない。
さっきまで機嫌良かったのに。
私はハニーの横顔をうかがった。
私:「ねぇ、機嫌悪いの?」
ハ:「別に」
そっけない声。
嘘つくなら貫いてよ。不機嫌オーラ丸出しじゃん。
何も言えず、車内は不穏な沈黙に包まれた。
ハ:「じゃあ、何か買って帰ろう」
無愛想な声に、私は小さく頷いた。
私:「カゴ持つよ」
ハ:「いいよ」
私:「いつも持たないじゃん」
言ってから『しまった』と思った。
しかし出た言葉は取り消せない。
ずっと不機嫌を隠そうともしないハニーに苛立ってもいたので、フォローをする気にもならなかった。
結局、家に帰っても不機嫌は続いた。
ハニーは壁に寄りかかると足を投げ出して座った。
ハ:「何か食えよ」
私:「うん」
とりあえず棚を開けて選んでいるふりをする。
しかし食欲は無い。吐き気すらするほどだった。
それでも何か食べなければハニーの機嫌は直らない。
どれくらいそうしていただろう。
不意にハニーが声をかけた。
ハ:「無理して食べなくてもいいよ」
私:「うん」
私は開いた扉の影に座り込んだ。
体がだるくて動けない。
こんな状態でハニーの前にいられない。
ハ:「ネロ?」
私:「ぅ・・・・・・ん・・・・・・」
声を出したら泣きそうだった。
ハ:「いたら迷惑? 実家に帰った方がいい?」
苛立った声。
私はハッと顔を上げた。
引き止めたい。
でも声が出ない。
これ見よがしなため息と共に物音がする。
衣擦れがして、
金属がぶつかる音がして、
足音が通り過ぎて、
鍵を外す音がした。
私:「行く! ラーメン食べたい!」
この日ハニーは家族と一日お出かけしていて私は一人でお留守番だった。
帰り道にかけてくれた誘いに私は速攻でのった。
駐車場に横付けしたハニーの車に乗り込む。
ハ:「どこのラーメン屋?」
私:「○○!」
ハ:「○○って、片道2時間だぞ!?」
私:「だめ? 疲れた?」
ハ:「疲れたけど、いいよ」
しかしやはり疲れはたまっているようで、給油して10分も走らないうちに
ハ:「やっぱり○○は今度でいい?」
私:「いいよ。じゃあ帰ろうか」
ドライブしたい気分だったけど仕方ない。
明日は仕事だし、はじめから駄目元で話したのであまりがっかりはしなかった。
ハ:「ごめんね。じゃあどこ行く? ××は?」
Uターンしたハニーが言ったのは地元のラーメン屋。
私:「いいよ。帰ろう」
ハ:「なんで? お腹空いてるんだろ?」
私:「大丈夫だよ」
私は笑顔で否定した。
ハ:「ラーメン食べるって行ってたじゃん。何か食えよ」
なんだか雲行きが怪しくなってきた。
ハニーの声は明らかに険がこもっている。
けれど夜遅かったし、実際それほどお腹が空いているわけではない。
私:「家に食べるものあるし、お茶漬けでも食べるって」
ハ:「いいじゃん。何か食べろよ。どこ行く?」
私:「本当にいいってば」
ハニーの不機嫌を受けて、食欲は全く無くなっていた。
でもこのままではハニーの機嫌はますます悪くなるのは解っている。
けれどなんでそんなに固執するのかが解らない。
さっきまで機嫌良かったのに。
私はハニーの横顔をうかがった。
私:「ねぇ、機嫌悪いの?」
ハ:「別に」
そっけない声。
嘘つくなら貫いてよ。不機嫌オーラ丸出しじゃん。
何も言えず、車内は不穏な沈黙に包まれた。
ハ:「じゃあ、何か買って帰ろう」
無愛想な声に、私は小さく頷いた。
私:「カゴ持つよ」
ハ:「いいよ」
私:「いつも持たないじゃん」
言ってから『しまった』と思った。
しかし出た言葉は取り消せない。
ずっと不機嫌を隠そうともしないハニーに苛立ってもいたので、フォローをする気にもならなかった。
結局、家に帰っても不機嫌は続いた。
ハニーは壁に寄りかかると足を投げ出して座った。
ハ:「何か食えよ」
私:「うん」
とりあえず棚を開けて選んでいるふりをする。
しかし食欲は無い。吐き気すらするほどだった。
それでも何か食べなければハニーの機嫌は直らない。
どれくらいそうしていただろう。
不意にハニーが声をかけた。
ハ:「無理して食べなくてもいいよ」
私:「うん」
私は開いた扉の影に座り込んだ。
体がだるくて動けない。
こんな状態でハニーの前にいられない。
ハ:「ネロ?」
私:「ぅ・・・・・・ん・・・・・・」
声を出したら泣きそうだった。
ハ:「いたら迷惑? 実家に帰った方がいい?」
苛立った声。
私はハッと顔を上げた。
引き止めたい。
でも声が出ない。
これ見よがしなため息と共に物音がする。
衣擦れがして、
金属がぶつかる音がして、
足音が通り過ぎて、
鍵を外す音がした。
些細なコトで笑顔が崩れた。
掃除をしてくれたハニーが風呂に入っている間に錦糸たまごを作っていた。
フライパンで溶いた卵を薄く焼き、まな板に重ねていく。
さて、切ろうかとした時にハニーが上がってきた。
私:「ねぇ、このまま切ったら長いよね」
ハ:「この前は半分に切って重ねてから切ったよ」
私:「わかった。そうする」
ハ:「本当の切り方はくるくるっと巻いて切るんだって」
私:「じゃあそうやって切ろうか?」
ハ:「別にどうでもいいよ」
私:「わかった」
ハ:「この前は斜めに切ったよ」
いつもなら「ふーん」で適当に切るのだが、今の私は普通じゃない。
考えることが嫌で、切るのがわずらわしくなった。
私:「じゃあハニー切って」
ハ:「えー。適当でいいってば」
顔をしかめ、力いっぱい嫌そうな表情をされた。
『めんどくさい』
口に出さずともそう言っているのが解る。
『そうめんに錦糸たまご』はハニーの定番で、私は別に無くてもかまわない。
そうめんもハニーのリクエスト。
なのにそこまで嫌な顔しなくてもいいじゃない。
私:「冗談じゃん」
私は顔を伏せると薄焼き玉子を切った。
胸の中は苛立ちで気持ち悪かった。
普段の私ならこんなことくらいで怒ったりはしない。
不安定な自分を解ってるから、努めて苛立ちを押し殺した。
しかし、殺しきれてなかったらしい。
ハ:「なんか怒ってる?」
私:「怒ってないよ」
咄嗟に口から出た。
ハニーはどこか腑に落ちない顔で、でも追求はしてこなかった。
なんとなく近くにいづらくて、
なんとなく距離を取っていた。
ハニーもくっついてはこなかった。
夜、換気扇の下で煙草を吸い終わったハニーと入れ替わりに台所に入った。
ハ:「みそ汁作るの?」
私:「うん」
ハ:「きついなら作らなくてもいいよ」
私:「大丈夫」
だし汁を沸かしながらエノキを切って軽く洗う。
ハ:「まだ寝ない?」
私:「うん。先に寝てていいよ」
ハ:「・・・・・・分かった」
今週ハニーは日勤で、朝5時に起きるため夜は10時過ぎには寝てしまう。
私もハニーの出勤に合わせて一度起きるから大抵一緒にベッドに入っていた。
その度にハニーは「テレビ見てていいよ」「自分に合わせなくていいよ」と言っていた。
だから特に気にはしていなかった。
それより朝は和食派のハニーにみそ汁を出してあげたかった。
豆腐も入れて、後は味噌を溶くだけという状態にして寝ることに。
ベッドに入るとハニーはもう寝ていた。
なかなか寝付けずに、私はその横でDSで数独をしていた。
ハニーに光が当たらないように変な体勢でしていたせいだろう。
手から滑り落ちたDSがベッドの枠にあたり、派手な音を立てて床に落ちた。
ガシャン
背後で動く気配。
やばい。
私:「ごめんね、起こした?」
振り返る間もなく、無言で抱きついてくるハニー。
足を絡め、体を縛り付けるように回された腕は力強い。
身動き一つ取れない。
寝ぼけているのだろうか。
再び起こさないように息を潜める。
DSの液晶画面の明かりが天井を照らしている。
とりあえず電源を落とさないとな。
少しすると、耳元で静かな寝息が聞こえてきた。
よし、チャーンス。
そっとハニーの腕をずらし、DSへ手を伸ばす。
途端にハニーがまた強く抱きついてきた。
しがみつくというか、
すがりつくというか。
平気そうなフリしてただけで、実は一人で寝るのは寂しかったんだろうか。
それとも私がずっと機嫌が悪かったから?
ごめんね、ハニー。
私は何とか背中に回した手で、ハニーを撫でながら眠りについた。
掃除をしてくれたハニーが風呂に入っている間に錦糸たまごを作っていた。
フライパンで溶いた卵を薄く焼き、まな板に重ねていく。
さて、切ろうかとした時にハニーが上がってきた。
私:「ねぇ、このまま切ったら長いよね」
ハ:「この前は半分に切って重ねてから切ったよ」
私:「わかった。そうする」
ハ:「本当の切り方はくるくるっと巻いて切るんだって」
私:「じゃあそうやって切ろうか?」
ハ:「別にどうでもいいよ」
私:「わかった」
ハ:「この前は斜めに切ったよ」
いつもなら「ふーん」で適当に切るのだが、今の私は普通じゃない。
考えることが嫌で、切るのがわずらわしくなった。
私:「じゃあハニー切って」
ハ:「えー。適当でいいってば」
顔をしかめ、力いっぱい嫌そうな表情をされた。
『めんどくさい』
口に出さずともそう言っているのが解る。
『そうめんに錦糸たまご』はハニーの定番で、私は別に無くてもかまわない。
そうめんもハニーのリクエスト。
なのにそこまで嫌な顔しなくてもいいじゃない。
私:「冗談じゃん」
私は顔を伏せると薄焼き玉子を切った。
胸の中は苛立ちで気持ち悪かった。
普段の私ならこんなことくらいで怒ったりはしない。
不安定な自分を解ってるから、努めて苛立ちを押し殺した。
しかし、殺しきれてなかったらしい。
ハ:「なんか怒ってる?」
私:「怒ってないよ」
咄嗟に口から出た。
ハニーはどこか腑に落ちない顔で、でも追求はしてこなかった。
なんとなく近くにいづらくて、
なんとなく距離を取っていた。
ハニーもくっついてはこなかった。
夜、換気扇の下で煙草を吸い終わったハニーと入れ替わりに台所に入った。
ハ:「みそ汁作るの?」
私:「うん」
ハ:「きついなら作らなくてもいいよ」
私:「大丈夫」
だし汁を沸かしながらエノキを切って軽く洗う。
ハ:「まだ寝ない?」
私:「うん。先に寝てていいよ」
ハ:「・・・・・・分かった」
今週ハニーは日勤で、朝5時に起きるため夜は10時過ぎには寝てしまう。
私もハニーの出勤に合わせて一度起きるから大抵一緒にベッドに入っていた。
その度にハニーは「テレビ見てていいよ」「自分に合わせなくていいよ」と言っていた。
だから特に気にはしていなかった。
それより朝は和食派のハニーにみそ汁を出してあげたかった。
豆腐も入れて、後は味噌を溶くだけという状態にして寝ることに。
ベッドに入るとハニーはもう寝ていた。
なかなか寝付けずに、私はその横でDSで数独をしていた。
ハニーに光が当たらないように変な体勢でしていたせいだろう。
手から滑り落ちたDSがベッドの枠にあたり、派手な音を立てて床に落ちた。
ガシャン
背後で動く気配。
やばい。
私:「ごめんね、起こした?」
振り返る間もなく、無言で抱きついてくるハニー。
足を絡め、体を縛り付けるように回された腕は力強い。
身動き一つ取れない。
寝ぼけているのだろうか。
再び起こさないように息を潜める。
DSの液晶画面の明かりが天井を照らしている。
とりあえず電源を落とさないとな。
少しすると、耳元で静かな寝息が聞こえてきた。
よし、チャーンス。
そっとハニーの腕をずらし、DSへ手を伸ばす。
途端にハニーがまた強く抱きついてきた。
しがみつくというか、
すがりつくというか。
平気そうなフリしてただけで、実は一人で寝るのは寂しかったんだろうか。
それとも私がずっと機嫌が悪かったから?
ごめんね、ハニー。
私は何とか背中に回した手で、ハニーを撫でながら眠りについた。
せっかくハニーとのSEXで久しぶりにイったというのに、
翌日から生理になった。
ラブラブな甘い雰囲気に浸れるかと思ったのに、
ホルモンバランス総崩れ。
精神不安定なことこの上ない。
気分転換に夜の散歩に出たくても、
そんな事ハニーに言ったら怒られるしいじけられるし。
一緒にいたい。
でも独りでいたい。
本当は無理やり抱きしめて欲しいのだが、
そんな度量はハニーには無い。
中途半端に私の不安定を察してしまって近づいて来やしねぇ。
しかも機嫌が悪いと勘違いしてるしな。
正確には不安だったり不機嫌だったり妙に感傷的になったり何も考えてなかったり
まぁ、ろくな状態じゃないんだけど。
『触らぬ神にたたり無し』
は正しいんだろうけど、寂しい。
これは今に始まったことじゃない。
もう10年近い付き合いになる。
急に寂しくなって涙が流れたり、
些細なコトが妙に感に触ったり、
無性に旅に出たくなったり、
まるで思春期の乙女のようになる。
ハニーの前で乙女を曝すのはまだ早いみたい。
小心者だからな。
そっけない振りしてるんじゃなくて
どう扱っていいのか解らないんだろう。
今日は笑顔で。
努めて笑顔で。
イラついても笑顔で。
頑張ろうね、ワタシ。
翌日から生理になった。
ラブラブな甘い雰囲気に浸れるかと思ったのに、
ホルモンバランス総崩れ。
精神不安定なことこの上ない。
気分転換に夜の散歩に出たくても、
そんな事ハニーに言ったら怒られるしいじけられるし。
一緒にいたい。
でも独りでいたい。
本当は無理やり抱きしめて欲しいのだが、
そんな度量はハニーには無い。
中途半端に私の不安定を察してしまって近づいて来やしねぇ。
しかも機嫌が悪いと勘違いしてるしな。
正確には不安だったり不機嫌だったり妙に感傷的になったり何も考えてなかったり
まぁ、ろくな状態じゃないんだけど。
『触らぬ神にたたり無し』
は正しいんだろうけど、寂しい。
これは今に始まったことじゃない。
もう10年近い付き合いになる。
急に寂しくなって涙が流れたり、
些細なコトが妙に感に触ったり、
無性に旅に出たくなったり、
まるで思春期の乙女のようになる。
ハニーの前で乙女を曝すのはまだ早いみたい。
小心者だからな。
そっけない振りしてるんじゃなくて
どう扱っていいのか解らないんだろう。
今日は笑顔で。
努めて笑顔で。
イラついても笑顔で。
頑張ろうね、ワタシ。
人の動く気配で目が覚めると、浴室に入っていくハニーの背中が見えた。
トイレでも行くのだろうか。
ちょっと待て。
なぜカーテンの向こうが明るい!?
そうです、寝てしまいました(汗;)
ハニーにベッドの中へ転がされたのは覚えているんだが、
やった記憶は無い。
ごめんよ、ハニー・・・・・・
あんなに楽しみにしてたのにね。
今からする?
虚ろな頭でハニーの帰りを待つ私。
やがて水の流れる音がしてハニーが戻ってきた。
ハニーは枕元に置いてあったガイドブックを手に取ると、
もう一つのベッドへ。
え、怒ってる?
さっきまで腕枕だったよね?
今更怒ってる?
私の心境をよそに、煙草をくゆらせつつガイドブックを開くハニー。
独りのベッドは寂しい。
どうして隣に来てくれないの?
怒ってるの?
先に寝ちゃったから?
立ちバックできなかったから?
起こしてくれたら良かったのに・・・・・・
考えているうちに二度寝に落ちていきました――――
ハッと気付くと、さらに外が明るい。
チェックアウトの時間もある。
その前に南京町へも行かなくてはいけない。
でも心は重い。
ぐずぐずと体を起こすと、
ハ:「おはよう。やっと起きた?」
にこやかなハニーの笑顔。
え? 怒ってないの?
いや、怒っているのは私だ。
私:「おはよ」
ぐしぐしと目をこすりながら椅子にかけておいたバスタオルを手に取る。
そのまま浴室に入り、バスタオルを投げるようにおいた。
スッキリするためにシャワーを浴びたい。
でも勝手に浴びるのは何だか気が引ける。
しばし鏡に映るブサイクな顔とにらめっこした後、
私:「シャワー浴びるけどどうする」
ハ:「すぐ行く」
二つ返事で返ってきた。
ブサイクなままシャワーを浴びているとハニーが入ってきた。
また、朝から体を洗ってもらうはめに。
どうやらハニーは怒っていないらしい。
旅先でケンカは売りたくないが、違うベッドに行きやがったのは気になる。
私は努めて何気なく聞いた。
私:「どうして違うベッドに寝てたの?」
ハ:「え? 一緒に寝たよ?」
私:「さっき」
ハ:「あぁ。ガイド本見たかったから。ライトがまぶしくないようにあっちのベッドで読んでた」
そうですか。
『でも、そんなの同じベッドでもいいじゃん!
まぶしかったら勝手にハニーに抱きついて隠れるってば!』
なんて、そんな我が侭でハニーの優しさを責められない。
言い争いになるのは目に見えている。
旅先でケンカは嫌だ。
私:「そっか。いいのあった?」
ハ:「うん。ショウロンポウの店は絶対に行こうね」
とても嬉しそうな笑顔。
寂しがりなくせに寂しい気持ちが解らないハニーに、
心の中で小さくため息を吐いた。
トイレでも行くのだろうか。
ちょっと待て。
なぜカーテンの向こうが明るい!?
そうです、寝てしまいました(汗;)
ハニーにベッドの中へ転がされたのは覚えているんだが、
やった記憶は無い。
ごめんよ、ハニー・・・・・・
あんなに楽しみにしてたのにね。
今からする?
虚ろな頭でハニーの帰りを待つ私。
やがて水の流れる音がしてハニーが戻ってきた。
ハニーは枕元に置いてあったガイドブックを手に取ると、
もう一つのベッドへ。
え、怒ってる?
さっきまで腕枕だったよね?
今更怒ってる?
私の心境をよそに、煙草をくゆらせつつガイドブックを開くハニー。
独りのベッドは寂しい。
どうして隣に来てくれないの?
怒ってるの?
先に寝ちゃったから?
立ちバックできなかったから?
起こしてくれたら良かったのに・・・・・・
考えているうちに二度寝に落ちていきました――――
ハッと気付くと、さらに外が明るい。
チェックアウトの時間もある。
その前に南京町へも行かなくてはいけない。
でも心は重い。
ぐずぐずと体を起こすと、
ハ:「おはよう。やっと起きた?」
にこやかなハニーの笑顔。
え? 怒ってないの?
いや、怒っているのは私だ。
私:「おはよ」
ぐしぐしと目をこすりながら椅子にかけておいたバスタオルを手に取る。
そのまま浴室に入り、バスタオルを投げるようにおいた。
スッキリするためにシャワーを浴びたい。
でも勝手に浴びるのは何だか気が引ける。
しばし鏡に映るブサイクな顔とにらめっこした後、
私:「シャワー浴びるけどどうする」
ハ:「すぐ行く」
二つ返事で返ってきた。
ブサイクなままシャワーを浴びているとハニーが入ってきた。
また、朝から体を洗ってもらうはめに。
どうやらハニーは怒っていないらしい。
旅先でケンカは売りたくないが、違うベッドに行きやがったのは気になる。
私は努めて何気なく聞いた。
私:「どうして違うベッドに寝てたの?」
ハ:「え? 一緒に寝たよ?」
私:「さっき」
ハ:「あぁ。ガイド本見たかったから。ライトがまぶしくないようにあっちのベッドで読んでた」
そうですか。
『でも、そんなの同じベッドでもいいじゃん!
まぶしかったら勝手にハニーに抱きついて隠れるってば!』
なんて、そんな我が侭でハニーの優しさを責められない。
言い争いになるのは目に見えている。
旅先でケンカは嫌だ。
私:「そっか。いいのあった?」
ハ:「うん。ショウロンポウの店は絶対に行こうね」
とても嬉しそうな笑顔。
寂しがりなくせに寂しい気持ちが解らないハニーに、
心の中で小さくため息を吐いた。
週の頭っから飲みに行ってきた。
看護学校に通う友人の気晴らしに。
この呑んべえの友人が「行ってみたい!」という居酒屋。
周り、サラリーマンばっかりですよ。
ちょっぴり肩身が狭い。
まぁ、いいけどね。
けど、良くなかった。
元々ノリが良く、バイトでホステスをしているこの友人。
隣に座ったオッサンと盛り上がっている。
おいおいおい、私と話しに来たんじゃなかったのかい?
まぁ、いいや。元気なら。
勝手につくねやら鳥皮頼んで梅酒を飲んでいた。
「焼き鳥なんてあるの?」
反対隣のサラリーマンに声かけられました。
私:「ありますよ、黒板の横の紙にメニューが」
リーマン:「あぁ、本当だ。他にも食べない? 奢るから」
『知らない人にご馳走になったらハニーに怒られるので』
なんてお子ちゃまな理由が脳裏に浮かぶ。
笑顔で 「もうお腹いっぱいなので、すみません」 とやんわり断る。
リーマン:「じゃあこの後隣の子も一緒にカラオケ行こうよ」
私:「でも電車の時間あるので」
リーマン:「まだ9時前だよ。長居しないから」
私:「ごめんなさい」
何を言われても笑顔で断る私にリーマンは諦めて帰っていった。
これでハニーに怒られずにすむ。
ほっと胸を撫で下ろす私の肩を、赤ら顔の友人が叩いた。
友:「オッサンとラウンジ行くぞ」
私:「待てや」
笑顔で軽くキレました。
どうやら友人は断りきれなかったらしい。
足元のおぼつかない友人を置いて帰るわけにもいかず、渋々ついていく私。
オッサンは上品なおば様を連れていた。
おば様:「会員制の落ち着いたお店だから心配しなくて大丈夫よ」
本当に大丈夫かよ。
ボッタクリ・バーじゃないだろうな。
内心ひやひやしながら、でも笑顔で返す。
私:「すいません。お邪魔しちゃって」
おば様:「いいのよ。素敵な女性とお話ができて私も嬉しいわ」
素敵な女性ですってさ。
社交辞令も上品だ。
着いたお店は会社でよく使うスナックが入った店と同じビルだった。
雰囲気はこちらの方が断然素敵。
カラオケなんてありません。
広めのカウンターの奥に落ち着いた感じの女性が並んでいて、
壁一面の窓の向こうは観葉植物が林のように広がっている。
やばい、場違いだ。
咄嗟に思いましたとも。
スーツでもドレスでもない、カジュアルだけどちょっとドレッシーな姿のお姉さま方が話し相手になってくださる。
しゃべり方も全く媚を売ってなく、さばさばしていて好感触。
課長に連れて行かれる店とは違うなー、
と思いながらおば様も交えて楽しくお話してました。
(オッサンと友人は勝手に盛り上がってます)
トイレから出てくると、笑顔でお姉さんがおしぼりを渡してくれた。
私:「あ、すみません」
さすが高級店。
トイレの前で待っているとは。(普通は席に戻ってから渡してくれる)
おしぼりで手を拭いていると、お姉さんが名刺を差し出した。
お姉さん:「はじめまして、ミキです。今後ともよろしく」
私:「こちらこそよろしくお願いします」
受け取って席に戻ろうとしたら、
ミキさん:「こういう仕事したことあります?」
私:「いえ、全然(ホステスのことよね)」
ミキさん:「良かったら働いてみませんか?」
私:「え?」
一瞬フリーズする思考。
私:「いえいえ、お酒弱いですし!」
ミキさん:「そんなの大丈夫よ。あちらでお話だけでも聞いてくれない?」
私:「いえいえ、話すのも苦手ですし!」
私の全力否定にミキさんは残念そうな笑顔を浮かべた。
ミキさん:「じゃあ裏に携帯番号書いているから、気が向いたら電話してね?」
私:「あ、はい」
ホントだ、書いてあるよ・・・・・・
席について他のお姉さんにもらった名刺もさりげなく裏返してみる。
書いてないよ・・・・・・
人手足りてないのかな?
きっと友人も誘われてんだろうな。
先に友人と二人で店を出る。
ミキさん:「あまり深く考えないでね」
私:「はい」
店を離れ、早速スカウトされたことを友人に話した。
友人:「マジでー!? あははははははは!!」
私:「あんたも誘われたんでしょ?」
友人:「私? ないない!!」
私:「え?」
友人:「ネロがホステスねえ。あははははははは!!」
待って、
どうして私だけスカウトされたんですか?
する気はないけど、選ばれた理由が知りたい。
( 昔、道でスカウトマンに声かけられて振り向いた途端、
「君は、お水なんてしないよね。ごめんね」
と速攻で去られた経験有り )
ってか、ハニーに何て話したらいいの?(隠し事は苦手です)
看護学校に通う友人の気晴らしに。
この呑んべえの友人が「行ってみたい!」という居酒屋。
周り、サラリーマンばっかりですよ。
ちょっぴり肩身が狭い。
まぁ、いいけどね。
けど、良くなかった。
元々ノリが良く、バイトでホステスをしているこの友人。
隣に座ったオッサンと盛り上がっている。
おいおいおい、私と話しに来たんじゃなかったのかい?
まぁ、いいや。元気なら。
勝手につくねやら鳥皮頼んで梅酒を飲んでいた。
「焼き鳥なんてあるの?」
反対隣のサラリーマンに声かけられました。
私:「ありますよ、黒板の横の紙にメニューが」
リーマン:「あぁ、本当だ。他にも食べない? 奢るから」
『知らない人にご馳走になったらハニーに怒られるので』
なんてお子ちゃまな理由が脳裏に浮かぶ。
笑顔で 「もうお腹いっぱいなので、すみません」 とやんわり断る。
リーマン:「じゃあこの後隣の子も一緒にカラオケ行こうよ」
私:「でも電車の時間あるので」
リーマン:「まだ9時前だよ。長居しないから」
私:「ごめんなさい」
何を言われても笑顔で断る私にリーマンは諦めて帰っていった。
これでハニーに怒られずにすむ。
ほっと胸を撫で下ろす私の肩を、赤ら顔の友人が叩いた。
友:「オッサンとラウンジ行くぞ」
私:「待てや」
笑顔で軽くキレました。
どうやら友人は断りきれなかったらしい。
足元のおぼつかない友人を置いて帰るわけにもいかず、渋々ついていく私。
オッサンは上品なおば様を連れていた。
おば様:「会員制の落ち着いたお店だから心配しなくて大丈夫よ」
本当に大丈夫かよ。
ボッタクリ・バーじゃないだろうな。
内心ひやひやしながら、でも笑顔で返す。
私:「すいません。お邪魔しちゃって」
おば様:「いいのよ。素敵な女性とお話ができて私も嬉しいわ」
素敵な女性ですってさ。
社交辞令も上品だ。
着いたお店は会社でよく使うスナックが入った店と同じビルだった。
雰囲気はこちらの方が断然素敵。
カラオケなんてありません。
広めのカウンターの奥に落ち着いた感じの女性が並んでいて、
壁一面の窓の向こうは観葉植物が林のように広がっている。
やばい、場違いだ。
咄嗟に思いましたとも。
スーツでもドレスでもない、カジュアルだけどちょっとドレッシーな姿のお姉さま方が話し相手になってくださる。
しゃべり方も全く媚を売ってなく、さばさばしていて好感触。
課長に連れて行かれる店とは違うなー、
と思いながらおば様も交えて楽しくお話してました。
(オッサンと友人は勝手に盛り上がってます)
トイレから出てくると、笑顔でお姉さんがおしぼりを渡してくれた。
私:「あ、すみません」
さすが高級店。
トイレの前で待っているとは。(普通は席に戻ってから渡してくれる)
おしぼりで手を拭いていると、お姉さんが名刺を差し出した。
お姉さん:「はじめまして、ミキです。今後ともよろしく」
私:「こちらこそよろしくお願いします」
受け取って席に戻ろうとしたら、
ミキさん:「こういう仕事したことあります?」
私:「いえ、全然(ホステスのことよね)」
ミキさん:「良かったら働いてみませんか?」
私:「え?」
一瞬フリーズする思考。
私:「いえいえ、お酒弱いですし!」
ミキさん:「そんなの大丈夫よ。あちらでお話だけでも聞いてくれない?」
私:「いえいえ、話すのも苦手ですし!」
私の全力否定にミキさんは残念そうな笑顔を浮かべた。
ミキさん:「じゃあ裏に携帯番号書いているから、気が向いたら電話してね?」
私:「あ、はい」
ホントだ、書いてあるよ・・・・・・
席について他のお姉さんにもらった名刺もさりげなく裏返してみる。
書いてないよ・・・・・・
人手足りてないのかな?
きっと友人も誘われてんだろうな。
先に友人と二人で店を出る。
ミキさん:「あまり深く考えないでね」
私:「はい」
店を離れ、早速スカウトされたことを友人に話した。
友人:「マジでー!? あははははははは!!」
私:「あんたも誘われたんでしょ?」
友人:「私? ないない!!」
私:「え?」
友人:「ネロがホステスねえ。あははははははは!!」
待って、
どうして私だけスカウトされたんですか?
する気はないけど、選ばれた理由が知りたい。
( 昔、道でスカウトマンに声かけられて振り向いた途端、
「君は、お水なんてしないよね。ごめんね」
と速攻で去られた経験有り )
ってか、ハニーに何て話したらいいの?(隠し事は苦手です)
普段の生活の中では、
私は寂しがりやだと思う。
ハニーが煙草を吸いに台所の換気扇の下へ行けば、
ついていって抱きつくし。
ハニーがテレビを見ている後ろで、
台所で1人料理を作るのは寂しいし。
一緒にくつろいでいる時は、膝によじ登る。
でも、ハニーが出勤した後はのびのびとくつろいでいたりする。
寝る時は寂しいけど。
ハニーはと言えば、
極々たまに料理しているところにやってくるけれど、
基本横になって1人テレビを見ている。
自分から私を膝に導くことはめったにしないし、
煙草に付き合わせることもない。
これがベッドの中になると、
ハニー、全力で抱きついてきます。
というより、腕を横に広げて
「カモ~~~ン」
な体勢で待ってます。
私がベッドに入ると同時に腕枕、
前から横から後ろから抱きついてくる。
眠りが深くなると力は緩むのだが、
寝返りなんかでうっすら覚醒すると、
苦しいくらいに抱きかかえてくる。
まぁ、嬉しいんですけどね。
私はというと、
暑かったり体勢きつかったりで
さりげなぁ~く体離してたりして。
気がつくとベッドの端っこで丸まってたりして。
覚醒時とは真逆の行動パターンな私たち。
実はハニーの方が寂しがりなのかしら?
私は寂しがりやだと思う。
ハニーが煙草を吸いに台所の換気扇の下へ行けば、
ついていって抱きつくし。
ハニーがテレビを見ている後ろで、
台所で1人料理を作るのは寂しいし。
一緒にくつろいでいる時は、膝によじ登る。
でも、ハニーが出勤した後はのびのびとくつろいでいたりする。
寝る時は寂しいけど。
ハニーはと言えば、
極々たまに料理しているところにやってくるけれど、
基本横になって1人テレビを見ている。
自分から私を膝に導くことはめったにしないし、
煙草に付き合わせることもない。
これがベッドの中になると、
ハニー、全力で抱きついてきます。
というより、腕を横に広げて
「カモ~~~ン」
な体勢で待ってます。
私がベッドに入ると同時に腕枕、
前から横から後ろから抱きついてくる。
眠りが深くなると力は緩むのだが、
寝返りなんかでうっすら覚醒すると、
苦しいくらいに抱きかかえてくる。
まぁ、嬉しいんですけどね。
私はというと、
暑かったり体勢きつかったりで
さりげなぁ~く体離してたりして。
気がつくとベッドの端っこで丸まってたりして。
覚醒時とは真逆の行動パターンな私たち。
実はハニーの方が寂しがりなのかしら?
再びシャトルバスに乗ってホテルに戻る。
外は十分すぎるほどに暗くなっていて、ネオンが眩しかった。
二人で夜景を楽しむ時に締めて出たカーテンをハニーが握り締める。
ハ:「開けていい?」
私:「いいよ」
部屋の照明を消し、ハニーの横に並ぶ。
ハニーが両手で一気にカーテンを開いた
ハ&私:「すっげーーー!!」
眩いばかりの光景が広がっていた。
ポートタワーは赤く光り、モザイクの観覧車もライトアップされている。
街の灯りは大阪だろうか、港の向こうまで黄色く続いていた。
私:「綺麗だねぇ」
うっとりする私の肩にそっと手が回される。
口元にニヒルな笑みを浮かべハニーが囁いた。
ハ:「ネロの方が綺麗だよ」
はっ、
しまった!!
ヤル気か?
ヤル気なのか!?
私:「うん、知ってる」
引きつった笑顔で必死にかわす私。
ハ:「綺麗な景色を見ながら、綺麗なネロをもっと見たいな」
言いながらハニーが片手で素早くブラのホックを外した。
いつもながら見事な手際で。
いや、そうじゃなくて!
プロフィールに追加するぞ、『特技:ブラ外し』って!
私は胸元を押さえながら、
私:「夜景見に行くんでしょう? すぐに出ないと間に合わないよ。
片道1時間かかるし」
ハ:「ここからの夜景でも十分綺麗だよ」
言いながら首筋に舌を滑らせる。
私:「でもせっかく来たんだし、日本三大夜景見たいなー」
ハ:「・・・・・・」
私:「早く行かないと光が減っちゃうよ。帰るのも遅くなっちゃうよ」
ハ:「分かった」
不承不承離れるハニー。
夜景はハニーも楽しみにしていたのだ。
ステーキ食べながらビールを飲んだハニーに代わって私が運転する。
で、着いた摩耶山からの夜景。
素晴らしかったです。
文才の無い私にはあの美しさを表現するのは無理です。
寒空の下、ハニーと1時間以上夜景見てました。
それでも見飽きません。
まだまだいたかったけどそういうわけにもいかず、後ろ髪を引かれながら帰りました。
帰りついたのは11時近く。
私は部屋に入るなりベッドに倒れこんだ。
疲れた・・・・・・
体力的にも気力的にも疲れましたわよ、西六甲道!
帰りの表六甲道は良かったんだけどね。
ハ:「お風呂入らないの?」
私:「入りたいけどダルい・・・・・・」
ハ:「一緒に入る?」
私:「・・・・・・体洗ってくれる?」
ハ:「いいよ。こっちが洗い終わったら呼ぶから。寝るなよ」
私:「あーい」
ハニーに呼ばれるまでベッドの上から一歩も動けませんでした。
お風呂場でもハニーにされるがまま。
とは言ってもほとんどHなことはしてません。
『わざわざ狭い風呂場でいちゃつく必要なくない?』
ハニーのお言葉でございます。
先に風呂から出されて、私は再びベッドに横になってハニーを待ちました。
外は十分すぎるほどに暗くなっていて、ネオンが眩しかった。
二人で夜景を楽しむ時に締めて出たカーテンをハニーが握り締める。
ハ:「開けていい?」
私:「いいよ」
部屋の照明を消し、ハニーの横に並ぶ。
ハニーが両手で一気にカーテンを開いた
ハ&私:「すっげーーー!!」
眩いばかりの光景が広がっていた。
ポートタワーは赤く光り、モザイクの観覧車もライトアップされている。
街の灯りは大阪だろうか、港の向こうまで黄色く続いていた。
私:「綺麗だねぇ」
うっとりする私の肩にそっと手が回される。
口元にニヒルな笑みを浮かべハニーが囁いた。
ハ:「ネロの方が綺麗だよ」
はっ、
しまった!!
ヤル気か?
ヤル気なのか!?
私:「うん、知ってる」
引きつった笑顔で必死にかわす私。
ハ:「綺麗な景色を見ながら、綺麗なネロをもっと見たいな」
言いながらハニーが片手で素早くブラのホックを外した。
いつもながら見事な手際で。
いや、そうじゃなくて!
プロフィールに追加するぞ、『特技:ブラ外し』って!
私は胸元を押さえながら、
私:「夜景見に行くんでしょう? すぐに出ないと間に合わないよ。
片道1時間かかるし」
ハ:「ここからの夜景でも十分綺麗だよ」
言いながら首筋に舌を滑らせる。
私:「でもせっかく来たんだし、日本三大夜景見たいなー」
ハ:「・・・・・・」
私:「早く行かないと光が減っちゃうよ。帰るのも遅くなっちゃうよ」
ハ:「分かった」
不承不承離れるハニー。
夜景はハニーも楽しみにしていたのだ。
ステーキ食べながらビールを飲んだハニーに代わって私が運転する。
で、着いた摩耶山からの夜景。
素晴らしかったです。
文才の無い私にはあの美しさを表現するのは無理です。
寒空の下、ハニーと1時間以上夜景見てました。
それでも見飽きません。
まだまだいたかったけどそういうわけにもいかず、後ろ髪を引かれながら帰りました。
帰りついたのは11時近く。
私は部屋に入るなりベッドに倒れこんだ。
疲れた・・・・・・
体力的にも気力的にも疲れましたわよ、西六甲道!
帰りの表六甲道は良かったんだけどね。
ハ:「お風呂入らないの?」
私:「入りたいけどダルい・・・・・・」
ハ:「一緒に入る?」
私:「・・・・・・体洗ってくれる?」
ハ:「いいよ。こっちが洗い終わったら呼ぶから。寝るなよ」
私:「あーい」
ハニーに呼ばれるまでベッドの上から一歩も動けませんでした。
お風呂場でもハニーにされるがまま。
とは言ってもほとんどHなことはしてません。
『わざわざ狭い風呂場でいちゃつく必要なくない?』
ハニーのお言葉でございます。
先に風呂から出されて、私は再びベッドに横になってハニーを待ちました。
ハニーの大好物。毎日でも食べたいらしい。
『 材 料 』
パスタ 適当 (人差し指と親指の第一関節で輪を作ったくらいの量)
生クリーム 200ml (紙パック1つ分)
卵 2個 (M玉)
ベーコン 100g
ウィンナー 100g
塩 適当
黒コショウ 適当
粉チーズ 適当
油 少々
『 作 り 方 』
①ベーコンを6mmくらいに短冊切り、ウィンナーも一口サイズに切る。
②生クリームと卵を混ぜ合わせ、味をみながらやや多めに塩を振る。
③パスタを茹でる。
④フライパンに油をしき、ウィンナーとベーコンをよく炒める。(軽く塩コショウを振る)
⑤湯きりしたパスタをフライパンに入れ、一緒に軽く混ぜ炒める。
⑥火から下ろしたフライパンに②を一気に加えて混ぜる。
(この時ソースがあまりにサラサラだったら、弱火にかけてみる)
⑦お皿に盛って黒コショウをかけてできあがり。
『 メ モ 』
○卵黄1個加えると風味が増す。(卵白まで加えると多すぎる)
○ソースを絡める時必ず火から下ろす。でないとスクランブルエッグになる。
○麺は細めが好き。
○油をしきすぎるとベチャッとなるので注意。
『 材 料 』
パスタ 適当 (人差し指と親指の第一関節で輪を作ったくらいの量)
生クリーム 200ml (紙パック1つ分)
卵 2個 (M玉)
ベーコン 100g
ウィンナー 100g
塩 適当
黒コショウ 適当
粉チーズ 適当
油 少々
『 作 り 方 』
①ベーコンを6mmくらいに短冊切り、ウィンナーも一口サイズに切る。
②生クリームと卵を混ぜ合わせ、味をみながらやや多めに塩を振る。
③パスタを茹でる。
④フライパンに油をしき、ウィンナーとベーコンをよく炒める。(軽く塩コショウを振る)
⑤湯きりしたパスタをフライパンに入れ、一緒に軽く混ぜ炒める。
⑥火から下ろしたフライパンに②を一気に加えて混ぜる。
(この時ソースがあまりにサラサラだったら、弱火にかけてみる)
⑦お皿に盛って黒コショウをかけてできあがり。
『 メ モ 』
○卵黄1個加えると風味が増す。(卵白まで加えると多すぎる)
○ソースを絡める時必ず火から下ろす。でないとスクランブルエッグになる。
○麺は細めが好き。
○油をしきすぎるとベチャッとなるので注意。
あと1ヶ月で今の部屋を退去しなくちゃならない。
=ハニーとの二人暮らし終了ってこと。
すごく寂しい。
延長しようかとも思ったけどマンスリーは高いので、
「それならちゃんと部屋を借りよう」
ってことで合意。
口座を開設して二人でお金貯めてます。
「今年中には引っ越したいね」
ってことで、ワタクシせっせと下調べ。
で、ふと疑問が。
①間取りはどのくらいが適当?
1Kじゃ狭いよね。
1DKか2K以上かな。
②冷蔵庫の容量は?
ハニーがビール飲むので350Lぐらいかな。
③洗濯機の容量は?
ハニーが工場勤務なので6kgはいるよね。
今の部屋は家電付なので容量が解らない↓
同棲経験者のハニーに聞けば早いんだろうけど、
昔カノとの思い出を参考にはしたくない。
ハニーが昔カノを思い出すこと自体イヤ。
なのでせっせとネットで調べてます。
ハニーはといえば、
「容量なんて実物見てみないと解らないよ」
終了。
そーだねー。そのとーりだねー。
いいもん、1人で調べるもん!
=ハニーとの二人暮らし終了ってこと。
すごく寂しい。
延長しようかとも思ったけどマンスリーは高いので、
「それならちゃんと部屋を借りよう」
ってことで合意。
口座を開設して二人でお金貯めてます。
「今年中には引っ越したいね」
ってことで、ワタクシせっせと下調べ。
で、ふと疑問が。
①間取りはどのくらいが適当?
1Kじゃ狭いよね。
1DKか2K以上かな。
②冷蔵庫の容量は?
ハニーがビール飲むので350Lぐらいかな。
③洗濯機の容量は?
ハニーが工場勤務なので6kgはいるよね。
今の部屋は家電付なので容量が解らない↓
同棲経験者のハニーに聞けば早いんだろうけど、
昔カノとの思い出を参考にはしたくない。
ハニーが昔カノを思い出すこと自体イヤ。
なのでせっせとネットで調べてます。
ハニーはといえば、
「容量なんて実物見てみないと解らないよ」
終了。
そーだねー。そのとーりだねー。
いいもん、1人で調べるもん!
発情気味のハニーを何とかなだめ、ホテルのシャトルバスに乗って三宮駅へ。
そこから生田神社へお参りに。
私:「お守り買う?」
ハ:「もうあるからいらない」
私:「じゃあ、御朱印頂いて来るね」
ハ:「御朱印って何?」
御朱印とは神社やお寺で神職にたずさわる方に押して頂く印のこと。
ただハンコを押すだけじゃなく、ちゃんと墨で神社名や参拝日も書いてくださる。
なかなか良い記念になるのです。
興味津々で覗いてきたハニーがポツリと呟いた。
ハ:「ここって縁結びなの?」
私:「そうだよ。来る前に言ったじゃん」
ハ:「地元のお守りもう持ってるんだけど増えても大丈夫かな?」
私:「お守りはケンカしないよ(神話ではよくケンカしてるけど)」
ハ:「ちょっとお守り買ってくる」
変わり身早いな、おい!
ハ:「どれが良いと思う?」
私:「ハニーが『これ!』って思ったのが一番だよ」
ハ;「う~~ん」
真剣に悩んで、私の顔を窺いつつ買ったお守りは
紅白の小さなお守りが一つづつ入った縁結びのお守りでした。
ハ:「ここに入れておいても失礼にならないよね?
ちゃんと別にしてるし大丈夫だよね?」
神社巡り大好きの私に執拗に確認してくる。
可愛いヤツめ。
私:「大丈夫だよ」
丁寧にパーカーのフロントポッケに直し、いざレストランヘ。
なぜ神戸へ来たのかって?
それは神戸牛を食べるためさ!!
(いや、本当に)
ってなわけで、念願の神戸牛のステーキですよ!
霜が違いますよ!
なんですか、その綺麗なサシは!
口に入れた途端トロけますよ!
ミディアムレアさいこー!!
必死に写真を撮っているハニーに笑顔で言った。
私:「お肉、焼く前に撮っておけば良かったね」
ハ:「先に言ってよ!」
いや、今思ったんだってば。
この『モーリヤ本店』は6時に入店した時はガラガラだったけど、食べ終わる頃には満席だった。
それも納得の味。
ハニーと「必ずまた来る!」と誓い合って店を出た。
そこから生田神社へお参りに。
私:「お守り買う?」
ハ:「もうあるからいらない」
私:「じゃあ、御朱印頂いて来るね」
ハ:「御朱印って何?」
御朱印とは神社やお寺で神職にたずさわる方に押して頂く印のこと。
ただハンコを押すだけじゃなく、ちゃんと墨で神社名や参拝日も書いてくださる。
なかなか良い記念になるのです。
興味津々で覗いてきたハニーがポツリと呟いた。
ハ:「ここって縁結びなの?」
私:「そうだよ。来る前に言ったじゃん」
ハ:「地元のお守りもう持ってるんだけど増えても大丈夫かな?」
私:「お守りはケンカしないよ(神話ではよくケンカしてるけど)」
ハ:「ちょっとお守り買ってくる」
変わり身早いな、おい!
ハ:「どれが良いと思う?」
私:「ハニーが『これ!』って思ったのが一番だよ」
ハ;「う~~ん」
真剣に悩んで、私の顔を窺いつつ買ったお守りは
紅白の小さなお守りが一つづつ入った縁結びのお守りでした。
ハ:「ここに入れておいても失礼にならないよね?
ちゃんと別にしてるし大丈夫だよね?」
神社巡り大好きの私に執拗に確認してくる。
可愛いヤツめ。
私:「大丈夫だよ」
丁寧にパーカーのフロントポッケに直し、いざレストランヘ。
なぜ神戸へ来たのかって?
それは神戸牛を食べるためさ!!
(いや、本当に)
ってなわけで、念願の神戸牛のステーキですよ!
霜が違いますよ!
なんですか、その綺麗なサシは!
口に入れた途端トロけますよ!
ミディアムレアさいこー!!
必死に写真を撮っているハニーに笑顔で言った。
私:「お肉、焼く前に撮っておけば良かったね」
ハ:「先に言ってよ!」
いや、今思ったんだってば。
この『モーリヤ本店』は6時に入店した時はガラガラだったけど、食べ終わる頃には満席だった。
それも納得の味。
ハニーと「必ずまた来る!」と誓い合って店を出た。
今週早出のハニーは6時10分には家を出ないと遅刻する。
で、今日起きたのは5時56分。
ハ:「やべー!!」
ベッドから飛び起きたハニーに一通りの準備をしてあげ、送り出す。
ハ:「じゃ、いってきます!」
玄関を飛び出すハニー。
ドアを開けて後姿を見送る私。
私:「いってらっしゃい。
あ、」
私の声に反応してハニーが立ち止まった。
ハ:「どうした?」
私:「え、いや、いいんだけど・・・・・・」
ハ:「何?」
こんなしょうもない事、いや、しょうもなくないけど、しなくても死なないし、
もう階段前まで行ってるし、早く行かないと遅刻するし・・・
訝しげな顔をして、ハニーが続きを待っている。
言わないと行かないか。
私:「えっと、いってらっしゃいの・・・・・・」
眉間に皺を寄せていたハニーの顔が、一瞬にしてほどける。
ハ:「あぁ! あー、あー、あー、」
ハニーも気付いた。
慌しいあまり、『いってきますのキス』をしていないことを。
私:「いいよ、遅刻するよ」
私は『早く行け』と手を振る。
ハ:「あーーーー、くそっ」
ハニーはダッシュで戻ってくると素早く私の唇にキスをして
ハ:「いってきます!」
再び駆け出していった。
で、今日起きたのは5時56分。
ハ:「やべー!!」
ベッドから飛び起きたハニーに一通りの準備をしてあげ、送り出す。
ハ:「じゃ、いってきます!」
玄関を飛び出すハニー。
ドアを開けて後姿を見送る私。
私:「いってらっしゃい。
あ、」
私の声に反応してハニーが立ち止まった。
ハ:「どうした?」
私:「え、いや、いいんだけど・・・・・・」
ハ:「何?」
こんなしょうもない事、いや、しょうもなくないけど、しなくても死なないし、
もう階段前まで行ってるし、早く行かないと遅刻するし・・・
訝しげな顔をして、ハニーが続きを待っている。
言わないと行かないか。
私:「えっと、いってらっしゃいの・・・・・・」
眉間に皺を寄せていたハニーの顔が、一瞬にしてほどける。
ハ:「あぁ! あー、あー、あー、」
ハニーも気付いた。
慌しいあまり、『いってきますのキス』をしていないことを。
私:「いいよ、遅刻するよ」
私は『早く行け』と手を振る。
ハ:「あーーーー、くそっ」
ハニーはダッシュで戻ってくると素早く私の唇にキスをして
ハ:「いってきます!」
再び駆け出していった。
かなり長くなりそうなので、ダイジェストでお送り致します。
それでも長くなりそうだ(汗;)
一日目、明け方に出発した私たちは高速道路を東へと走った。
ホテルのチェックインは3時から。
時間的に余り過ぎるので、どこかへ寄ろうということで『海遊館』へ。
釣り好きなハニーだから、水族館が好きだろうと単純な理由です。
聞けば行ったこと無いというし好都合。
『海遊館』に着いたのはお昼前。
ハ:「せっかく大阪に来たんだからたこ焼きかお好み焼きが食べたい」
えぇえぇ、調べていますとも。
すぐ近くに有名なお好み焼きやがありますわよ。
そんな訳で、『ぼてぢゅう』でお好み焼きを突きながら
『海遊館』のマップを眺める。
そこには衝撃的な名前が。
私:「ピンクマオマオって何?」
残念ながら写真は載って無い。
海遊館ではひたすらピンクマオマオ&ブルーマオマオを探す私たち。
しかし見つけられず↓
挙句の果てにmyデジカメはバッテリー切れ。
(そういえば、一年近く充電してなかったね・・・・・・)
ハニーのデジカメは車の中。
ハ:「ジンベイザメ撮れた?」
私:「・・・・・・たぶん」
何やってんだ、私たち。
その反動か、お土産にジンベイザメを買い漁る。
私:「等身大のジンベイザメのぬいぐるみがあったら絶対買うのに」
ハ:「絶対買わせない」
仕方ないのでジンベイザメの鍋つかみと
ジンベイザメのペアマスコットを買ってもらいましたv
マスコットは私とハニーの携帯にぶら下がっております。
『ぼてぢゅう』でビールを飲んだハニーに変わり、ホテルオークラ神戸までは私が運転。
敷地に入った途端、ビビるハニー。
ハ:「待って。本当にここに泊まるの?」
私:「そうだよ」
ハ:「すごい高そうなんだけど?」
私:「まぁ、そこそこね」
とか言いながら、早期割引のやっすい部屋を予約していた私。
ラブホに泊まるのと大差無い宿泊費なので、余裕。
ベルボーイ:「いらっしゃいませ。お荷物お持ちいたします」
挙動不審なハニー、笑顔で荷物を渡す私。
ハ:「なんかさ、昔ドラマでやってた「姉さん、ピンチです!」って感じだね」
私:「あー、『ホテル』ね。わかるかも」
なかなか見れないハニーの様子に最初は笑いを噛み殺していたが、
ここは私がしっかりせねばとハニーをさりげなくエスコート。
フロント正面のソファにハニーを残し、チェックインに向かう。
フロント係:「ダブルでご予約頂いておりますが、ツインでよろしければ高層階へご案内できますが?」
え? 高層階ですと?
普段シングルの狭いベッドでくっつきあって寝ている私たち。
たまには広いベッドでムフフと思っていたが、高層階には抗えない。
私:「ではツインでお願いします」
ごめんね、ハニー。
ハ:「いいよ。どうせベッド一つしか使わないし」
だよね。
部屋に入った瞬間、ハニーがかたまった。
ハ:「すっげー・・・・・・」
壁一面の窓。
正面に港、右手にポートタワー&ハーバーランド、左手に神戸市の景色が広がっている。
私:「ホント、夜景がたのしみだね」
ハ:「ホント、夜が楽しみだ」
港を見下ろしながら、ハニーが不敵な笑みを浮かべる。
私:「ん?」
ハ:「窓に両手を突いて立ちバックできるね」
私:「んん??」
ハ:「こう、胸を窓に押しつけてさ」
私:「んんんん???」
ハ:「いやー、楽しみだ」
顎をさすりながらオッサン臭い顔でにやける。
私:「ちょっと、そんな事絶対しないからね!」
ハ:「フッ、抵抗できるかなぁ?」
姉さん、ピンチです!
それでも長くなりそうだ(汗;)
一日目、明け方に出発した私たちは高速道路を東へと走った。
ホテルのチェックインは3時から。
時間的に余り過ぎるので、どこかへ寄ろうということで『海遊館』へ。
釣り好きなハニーだから、水族館が好きだろうと単純な理由です。
聞けば行ったこと無いというし好都合。
『海遊館』に着いたのはお昼前。
ハ:「せっかく大阪に来たんだからたこ焼きかお好み焼きが食べたい」
えぇえぇ、調べていますとも。
すぐ近くに有名なお好み焼きやがありますわよ。
そんな訳で、『ぼてぢゅう』でお好み焼きを突きながら
『海遊館』のマップを眺める。
そこには衝撃的な名前が。
私:「ピンクマオマオって何?」
残念ながら写真は載って無い。
海遊館ではひたすらピンクマオマオ&ブルーマオマオを探す私たち。
しかし見つけられず↓
挙句の果てにmyデジカメはバッテリー切れ。
(そういえば、一年近く充電してなかったね・・・・・・)
ハニーのデジカメは車の中。
ハ:「ジンベイザメ撮れた?」
私:「・・・・・・たぶん」
何やってんだ、私たち。
その反動か、お土産にジンベイザメを買い漁る。
私:「等身大のジンベイザメのぬいぐるみがあったら絶対買うのに」
ハ:「絶対買わせない」
仕方ないのでジンベイザメの鍋つかみと
ジンベイザメのペアマスコットを買ってもらいましたv
マスコットは私とハニーの携帯にぶら下がっております。
『ぼてぢゅう』でビールを飲んだハニーに変わり、ホテルオークラ神戸までは私が運転。
敷地に入った途端、ビビるハニー。
ハ:「待って。本当にここに泊まるの?」
私:「そうだよ」
ハ:「すごい高そうなんだけど?」
私:「まぁ、そこそこね」
とか言いながら、早期割引のやっすい部屋を予約していた私。
ラブホに泊まるのと大差無い宿泊費なので、余裕。
ベルボーイ:「いらっしゃいませ。お荷物お持ちいたします」
挙動不審なハニー、笑顔で荷物を渡す私。
ハ:「なんかさ、昔ドラマでやってた「姉さん、ピンチです!」って感じだね」
私:「あー、『ホテル』ね。わかるかも」
なかなか見れないハニーの様子に最初は笑いを噛み殺していたが、
ここは私がしっかりせねばとハニーをさりげなくエスコート。
フロント正面のソファにハニーを残し、チェックインに向かう。
フロント係:「ダブルでご予約頂いておりますが、ツインでよろしければ高層階へご案内できますが?」
え? 高層階ですと?
普段シングルの狭いベッドでくっつきあって寝ている私たち。
たまには広いベッドでムフフと思っていたが、高層階には抗えない。
私:「ではツインでお願いします」
ごめんね、ハニー。
ハ:「いいよ。どうせベッド一つしか使わないし」
だよね。
部屋に入った瞬間、ハニーがかたまった。
ハ:「すっげー・・・・・・」
壁一面の窓。
正面に港、右手にポートタワー&ハーバーランド、左手に神戸市の景色が広がっている。
私:「ホント、夜景がたのしみだね」
ハ:「ホント、夜が楽しみだ」
港を見下ろしながら、ハニーが不敵な笑みを浮かべる。
私:「ん?」
ハ:「窓に両手を突いて立ちバックできるね」
私:「んん??」
ハ:「こう、胸を窓に押しつけてさ」
私:「んんんん???」
ハ:「いやー、楽しみだ」
顎をさすりながらオッサン臭い顔でにやける。
私:「ちょっと、そんな事絶対しないからね!」
ハ:「フッ、抵抗できるかなぁ?」
姉さん、ピンチです!
今朝、ハニーの出勤準備をしていると下腹部に激痛が走った。
い、痛い・・・・・・
でも、ハニーの前でそんな姿を見せたらいかん!
ただでさえ寝坊して時間ギリギリってのに遅刻してしまう!
私は必死に平静を装って化粧水渡したり、コーヒー取り出したりしていた。
そして、
ハニーがトイレに入ると同時に崩れ落ちた。
今月は生理痛が無かったから排卵痛があるだろうなとは思ってた。
旅行中に痛くならなくて良かった。
ハニーが出かけたら薬飲まねば。
遠くから水を流す音が聞こえる。
起き上がらねば。
ドアの開く音。
ハニーが来てしまう。
足音が近づいてくる。
起き上がらねばっ。
起き上がれない・・・・・・
その時、背後からぬくもりに包まれた。
恐る恐る、背中に触れる指。
たどたどしく腰をさする掌。
痛みの波が引いていくのを感じた。
ようやくゆっくりと体を起こすと、
背中を抱くように腰へ両腕が回された。
ハ:「どうした? 大丈夫?」
私:「うん。排卵痛だと思う。大丈夫」
この体勢、すごく落ち着く。
ハ:「そっか。無理するなよ」
するりと離れ荷物を手に立ち上がる。
ハ:「今日は見送りいいから」
私:「する」
ハ:「いいって」
私:「する」
頑固に立ち上がる私を見て、ハニーが苦笑する。
ハ:「海亀かと思った」
私:「は?」
自分の格好を思い出す。
痛みのあまり、お腹を抱えて床に突っ伏していた。
あぁ、確かに。
私:「新鮮な卵産んどくわ」
ハ:「いってきます」
笑いを噛み殺しながらハニーは出かけていった。
にしても、痛みに耐える愛しい彼女に向かって海亀はないだろう?
『海亀のスープ』食わせるぞ!
追記:
この前産婦人科に行った時に検査してもらったので、
子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、子宮筋腫の心配はありません。
い、痛い・・・・・・
でも、ハニーの前でそんな姿を見せたらいかん!
ただでさえ寝坊して時間ギリギリってのに遅刻してしまう!
私は必死に平静を装って化粧水渡したり、コーヒー取り出したりしていた。
そして、
ハニーがトイレに入ると同時に崩れ落ちた。
今月は生理痛が無かったから排卵痛があるだろうなとは思ってた。
旅行中に痛くならなくて良かった。
ハニーが出かけたら薬飲まねば。
遠くから水を流す音が聞こえる。
起き上がらねば。
ドアの開く音。
ハニーが来てしまう。
足音が近づいてくる。
起き上がらねばっ。
起き上がれない・・・・・・
その時、背後からぬくもりに包まれた。
恐る恐る、背中に触れる指。
たどたどしく腰をさする掌。
痛みの波が引いていくのを感じた。
ようやくゆっくりと体を起こすと、
背中を抱くように腰へ両腕が回された。
ハ:「どうした? 大丈夫?」
私:「うん。排卵痛だと思う。大丈夫」
この体勢、すごく落ち着く。
ハ:「そっか。無理するなよ」
するりと離れ荷物を手に立ち上がる。
ハ:「今日は見送りいいから」
私:「する」
ハ:「いいって」
私:「する」
頑固に立ち上がる私を見て、ハニーが苦笑する。
ハ:「海亀かと思った」
私:「は?」
自分の格好を思い出す。
痛みのあまり、お腹を抱えて床に突っ伏していた。
あぁ、確かに。
私:「新鮮な卵産んどくわ」
ハ:「いってきます」
笑いを噛み殺しながらハニーは出かけていった。
にしても、痛みに耐える愛しい彼女に向かって海亀はないだろう?
『海亀のスープ』食わせるぞ!
追記:
この前産婦人科に行った時に検査してもらったので、
子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、子宮筋腫の心配はありません。
ただいまです!
みなさま楽しい休日を過ごされましたか?
私は早速仕事に忙殺されております(汗;)
忘れないうちにゴールデンウィークの旅程をメモメモ。
1日目
大阪
天保山マーケットプレイス『ぼてぢゅう』大阪焼き&ネギ焼
↓
海遊館
↓兵庫へ
生田神社
↓
神戸ステーキハウス『モーリヤ』
極上ロースステーキ&ホタテ貝柱の鉄板焼きコース
↓
摩耶山 展望台
宿泊:ホテルオークラ神戸 24階
2日目
神戸南京町
↓
『ふなまち』玉子焼き(明石焼き)(20個¥500)&ブタスジ玉
↓岡山へ
鷲羽山 展望台
宿泊:おひるねラッコ リゾート
3日目
鳥取へ
パーキング カレー&ラーメン(ミニカレー付)
↓
境港 水木しげるロード(よっぱらい(目玉)親父Tシャツ)
↓島根へ
八重垣神社
↓
日本一大名 蕎麦
宿泊:自宅
こうしてみると
移動距離は半端ナイのに、あんまり観光してないな(汗;)
でも、いいの。
すごく楽しかったから
みなさま楽しい休日を過ごされましたか?
私は早速仕事に忙殺されております(汗;)
忘れないうちにゴールデンウィークの旅程をメモメモ。
1日目
大阪
天保山マーケットプレイス『ぼてぢゅう』大阪焼き&ネギ焼
↓
海遊館
↓兵庫へ
生田神社
↓
神戸ステーキハウス『モーリヤ』
極上ロースステーキ&ホタテ貝柱の鉄板焼きコース
↓
摩耶山 展望台
宿泊:ホテルオークラ神戸 24階
2日目
神戸南京町
↓
『ふなまち』玉子焼き(明石焼き)(20個¥500)&ブタスジ玉
↓岡山へ
鷲羽山 展望台
宿泊:おひるねラッコ リゾート
3日目
鳥取へ
パーキング カレー&ラーメン(ミニカレー付)
↓
境港 水木しげるロード(よっぱらい(目玉)親父Tシャツ)
↓島根へ
八重垣神社
↓
日本一大名 蕎麦
宿泊:自宅
こうしてみると
移動距離は半端ナイのに、あんまり観光してないな(汗;)
でも、いいの。
すごく楽しかったから

ってなわけで、旅行に行ってきます!
渋滞回避と高速代削減の為に今から出発なのです。
目指すは近畿!
魚見て、牛食べて、夜景観るのです!
ビアンバー行ってみたかったけど、
ハニー、頑なに拒否。
酒好きなくせに、・・・・・・残念↓
でも、1ヶ月以上前から計画してたの!
ハニーに合わせて無理やり休みも取ったのよ!
仕事も頑張って片付けたのよ!(片付いてないけど)
お疲れ、私!!
行くぜ、ハニー!!
皆さまも良いゴールデンウィークを
渋滞回避と高速代削減の為に今から出発なのです。
目指すは近畿!
魚見て、牛食べて、夜景観るのです!
ビアンバー行ってみたかったけど、
ハニー、頑なに拒否。
酒好きなくせに、・・・・・・残念↓
でも、1ヶ月以上前から計画してたの!
ハニーに合わせて無理やり休みも取ったのよ!
仕事も頑張って片付けたのよ!(片付いてないけど)
お疲れ、私!!
行くぜ、ハニー!!
皆さまも良いゴールデンウィークを

マーケットでハニーと買い物をしていると、携帯が震えた。
『着信:○○(元カレ)』
思わず立ち尽くした。
出るべきか、
無視するか。
無意識にハニーの姿を探す。
ハニーは少し離れたドリンクコーナーでビールの銘柄を吟味している。
言うべきか、
黙っておくべきか。
迷っている間に携帯は留守電に切り替わり、切れた。
ハ:「ねぇ、何かあった?」
買ってきたものを冷蔵庫に入れベッドに腰を下ろすと同時に、ハニーが聞いてきた。
私は少し逡巡して、正直に話すことにした。
私:「さっきスーパーで元カレから電話があった」
ハ:「ふうん」
ハニーはあまり驚いた風ではなかった。
ゴールデンウィークに元カレが研修先から里帰りする事を話していたから
『ついに来たか』くらいなのかもしれない。
私:「でも出てない。迷ってたら切れちゃった。気付いてた?」
ハ:「急に離れていったからね」
ハニーは笑いながら隣に座ってきた。
私は立ち止まっただけで、離れて行ったのはあなたですけど?
心の中で突っ込む。
私:「言おうかと思ったけど、元カレから連絡来ても教えて欲しくないって言ってたから」
ハ:「うん」
私:「ちょっと、後で元カレに連絡してみようと思うんだけど・・・」
ハ:「ふぅん・・・・・・」
私:「絶対また連絡くると思うから。
先にちゃんと断って、ゴールデンウィークをスッキリ楽しみたい」
おそらく、元カレは連絡が取れるまで食い下がるだろう。
ヘタしたら会社の最寄り駅で待っているかもしれない。
話すことはしたくない。
できればメールで終わらせたい。
ハ:「うん」
ハニーは複雑そうな顔で頷いた。
私:「連絡する時、言った方がいい?」
ハ:「・・・・・・いや、いいよ」
私:「ちょっとやり取りするかもしれないど、いい?」
ハ:「いいよ」
私:「もしかして、貸したもの返してもらったりで会うかもしれないけど浮気とか思わないでね?」
ハ:「それは言って」
私:「心配しなくて大丈夫よ? それともついてきてくれるの?」
ハ:「ついていってもいいよ」
何気ない振りをしながら、声は硬い。
元カレに嫉妬しているのが解る。
ハ:「ずーっと、やり取りが続くわけじゃないんだろ? 今だけだろ?」
私:「もちろん」
でも、私は知っている。
一度のやり取りは少ないけど、これからも連絡があるだろう事を。
私:「ハニーにとっての昔カノみたいなものだから」
ハニーは無言のまま、聞こえていない振りをしていた。
元カレとは嫌いになって別れたわけじゃない。
無理やり別れさせられたわけでもない。
私から一方的に別れを告げた。
もちろん愛情は無いが、情はある。
不安定な元カレをさらに追い詰めるようなことはできない。
でも、
ハニーの心に棲む昔カノへの対抗心が無いとは言い切れない。
『着信:○○(元カレ)』
思わず立ち尽くした。
出るべきか、
無視するか。
無意識にハニーの姿を探す。
ハニーは少し離れたドリンクコーナーでビールの銘柄を吟味している。
言うべきか、
黙っておくべきか。
迷っている間に携帯は留守電に切り替わり、切れた。
ハ:「ねぇ、何かあった?」
買ってきたものを冷蔵庫に入れベッドに腰を下ろすと同時に、ハニーが聞いてきた。
私は少し逡巡して、正直に話すことにした。
私:「さっきスーパーで元カレから電話があった」
ハ:「ふうん」
ハニーはあまり驚いた風ではなかった。
ゴールデンウィークに元カレが研修先から里帰りする事を話していたから
『ついに来たか』くらいなのかもしれない。
私:「でも出てない。迷ってたら切れちゃった。気付いてた?」
ハ:「急に離れていったからね」
ハニーは笑いながら隣に座ってきた。
私は立ち止まっただけで、離れて行ったのはあなたですけど?
心の中で突っ込む。
私:「言おうかと思ったけど、元カレから連絡来ても教えて欲しくないって言ってたから」
ハ:「うん」
私:「ちょっと、後で元カレに連絡してみようと思うんだけど・・・」
ハ:「ふぅん・・・・・・」
私:「絶対また連絡くると思うから。
先にちゃんと断って、ゴールデンウィークをスッキリ楽しみたい」
おそらく、元カレは連絡が取れるまで食い下がるだろう。
ヘタしたら会社の最寄り駅で待っているかもしれない。
話すことはしたくない。
できればメールで終わらせたい。
ハ:「うん」
ハニーは複雑そうな顔で頷いた。
私:「連絡する時、言った方がいい?」
ハ:「・・・・・・いや、いいよ」
私:「ちょっとやり取りするかもしれないど、いい?」
ハ:「いいよ」
私:「もしかして、貸したもの返してもらったりで会うかもしれないけど浮気とか思わないでね?」
ハ:「それは言って」
私:「心配しなくて大丈夫よ? それともついてきてくれるの?」
ハ:「ついていってもいいよ」
何気ない振りをしながら、声は硬い。
元カレに嫉妬しているのが解る。
ハ:「ずーっと、やり取りが続くわけじゃないんだろ? 今だけだろ?」
私:「もちろん」
でも、私は知っている。
一度のやり取りは少ないけど、これからも連絡があるだろう事を。
私:「ハニーにとっての昔カノみたいなものだから」
ハニーは無言のまま、聞こえていない振りをしていた。
元カレとは嫌いになって別れたわけじゃない。
無理やり別れさせられたわけでもない。
私から一方的に別れを告げた。
もちろん愛情は無いが、情はある。
不安定な元カレをさらに追い詰めるようなことはできない。
でも、
ハニーの心に棲む昔カノへの対抗心が無いとは言い切れない。
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