ビールを飲むな。
薬 を 飲 め !!
帰宅早々、「頭が痛い」と無表情なハニー。
上記セリフをオブラートに包んで言ったところ、
「薬飲んだらビール飲めないじゃん!」
当たり前だゴルァ
断酒、断煙はハニーの一番言って欲しくないトコロなため、
不機嫌街道まっしぐら。
(でもビールは飲む)
あー、好きにするがいい。
いい大人だしな。
自己責任だよな。
んで今朝。
ハ:「頭痛い……」
はいはい、自己責任。
だし汁湯豆腐に生姜入れたら食べないだろうな。
生姜苦手だもんな。
あーーー、ったくよーーーーー
長ネギ首に巻くぞ!!
薬 を 飲 め !!
帰宅早々、「頭が痛い」と無表情なハニー。
上記セリフをオブラートに包んで言ったところ、
「薬飲んだらビール飲めないじゃん!」
当たり前だゴルァ
断酒、断煙はハニーの一番言って欲しくないトコロなため、
不機嫌街道まっしぐら。
(でもビールは飲む)
あー、好きにするがいい。
いい大人だしな。
自己責任だよな。
んで今朝。
ハ:「頭痛い……」
はいはい、自己責任。
だし汁湯豆腐に生姜入れたら食べないだろうな。
生姜苦手だもんな。
あーーー、ったくよーーーーー
長ネギ首に巻くぞ!!
スポンサーサイト
ハ:「兄ちゃんが結婚するんだって」
私:「そうなんだ!? おめでとう!!」
祝福を送るとハニーははにかんだ。
私:「そっかー、ついに結婚かぁ」
ハ:「うん。歯磨き中に邪魔したね」
私:「お気になさらずー」
鏡越しにハニーを見送り、口をゆすぐ。
冷水で洗った顔を上げると鏡の向こうの私と目が合った。
湧き上がる不安に気付かないわけにはいかなかった。
リビングに戻りハニーの隣に腰を下ろす。
ハ:「梅酒ジンジャー飲む?」
私:「ううん、いい……」
ハ:「ふぅん」
雑誌のページを繰りながらハニーがビールをあおる。
その横顔を見ていると、言葉が口からこぼれた。
私:「…………ちょっと不安だな」
ハ:「何が?」
私:「……結婚式」
ハ:「え? 何で??」
慌てた様子でハニーがこちらを見た。
私:「結婚式行ってさ、ハニーがさ、結婚したくなったりしないかなー、ってさ……」
結婚式に出席して憧れたり焦ったりという話はよく聞く。
ハ:「ネロはなった?」
私:「……ならなかったけど……」
男女のカップルでは次のステップを意識するきっかけになるイベント。
では同性カップルだとどうなのだろう。
愛する伴侶と新しい家庭を築く第一歩を踏み出した兄弟を、
幸せそうな、それでいて感慨深げな笑みで祝福する親を見て、
何を思うのだろう。
ハ:「じゃあ大丈夫だよ」
答えになってない。
けれど深追いしたところでハニーの機嫌を損ねるだけなのは解っている。
私:「うん……」
不安を不満に変えて、私は口を噤んだ。
私:「そうなんだ!? おめでとう!!」
祝福を送るとハニーははにかんだ。
私:「そっかー、ついに結婚かぁ」
ハ:「うん。歯磨き中に邪魔したね」
私:「お気になさらずー」
鏡越しにハニーを見送り、口をゆすぐ。
冷水で洗った顔を上げると鏡の向こうの私と目が合った。
湧き上がる不安に気付かないわけにはいかなかった。
リビングに戻りハニーの隣に腰を下ろす。
ハ:「梅酒ジンジャー飲む?」
私:「ううん、いい……」
ハ:「ふぅん」
雑誌のページを繰りながらハニーがビールをあおる。
その横顔を見ていると、言葉が口からこぼれた。
私:「…………ちょっと不安だな」
ハ:「何が?」
私:「……結婚式」
ハ:「え? 何で??」
慌てた様子でハニーがこちらを見た。
私:「結婚式行ってさ、ハニーがさ、結婚したくなったりしないかなー、ってさ……」
結婚式に出席して憧れたり焦ったりという話はよく聞く。
ハ:「ネロはなった?」
私:「……ならなかったけど……」
男女のカップルでは次のステップを意識するきっかけになるイベント。
では同性カップルだとどうなのだろう。
愛する伴侶と新しい家庭を築く第一歩を踏み出した兄弟を、
幸せそうな、それでいて感慨深げな笑みで祝福する親を見て、
何を思うのだろう。
ハ:「じゃあ大丈夫だよ」
答えになってない。
けれど深追いしたところでハニーの機嫌を損ねるだけなのは解っている。
私:「うん……」
不安を不満に変えて、私は口を噤んだ。
心身共に癒された温泉からの帰り道、
私はハンドルを握るハニーに尋ねた。
私:「ハニーは誕生日何がしたい?」
ハ:「すき焼きが食べたい!!」
私:「んじゃ、今半でも予約しとくね」
ハ:「いや、ネロが作ったすき焼きがいい」
私:「誕生日くらい美味しいもの食べたらいいじゃない」
ここでハニー、涼しげな目元で私を見た。
ハ:「ネロの手料理が一番美味しいよ」
ニヒルに上がる口角。
私:「もぉー、やぁだぁ~」
『こいつぅ』な感じでハニーの頭をつっつく。
ゴスッ
……
…………
ハニーのこめかみに突き立つ私の人差し指。
予想としてはハニーの頭が右へ傾くはずだったのだが……?
ハ:「 負 け ね ぇ 」
その一言で全てを察した。
微かに震えるハニーの頭。
私:「おとなしくあきらめろや……」
同じく震える私の人差し指。
目を見開き耐えるハニー。
口元には笑みを浮かべ、笑ってない目でハニーを見つめる私。
傍から見たらなんて異常な光景だろうか。
ハ:「 絶 対、 負 け ね ぇ 」
その時、車が勢いよく右へと曲がった。
予想外の展開に私は遠心力で助手席ドアに押し付けられる。
当然、指はハニーの頭を離れ虚しく空を指差した。
ハ:「フッ」
得意げに鼻息を吐くハニー。
私:「今のはズルだろう!」
ハ:「はいはい、残念でちたねー」
頭を撫でてきたハニーの横っ面を拳でぐりぐりしたのは言うまでもない。
私はハンドルを握るハニーに尋ねた。
私:「ハニーは誕生日何がしたい?」
ハ:「すき焼きが食べたい!!」
私:「んじゃ、今半でも予約しとくね」
ハ:「いや、ネロが作ったすき焼きがいい」
私:「誕生日くらい美味しいもの食べたらいいじゃない」
ここでハニー、涼しげな目元で私を見た。
ハ:「ネロの手料理が一番美味しいよ」
ニヒルに上がる口角。
私:「もぉー、やぁだぁ~」
『こいつぅ』な感じでハニーの頭をつっつく。
ゴスッ
……
…………
ハニーのこめかみに突き立つ私の人差し指。
予想としてはハニーの頭が右へ傾くはずだったのだが……?
ハ:「 負 け ね ぇ 」
その一言で全てを察した。
微かに震えるハニーの頭。
私:「おとなしくあきらめろや……」
同じく震える私の人差し指。
目を見開き耐えるハニー。
口元には笑みを浮かべ、笑ってない目でハニーを見つめる私。
傍から見たらなんて異常な光景だろうか。
ハ:「 絶 対、 負 け ね ぇ 」
その時、車が勢いよく右へと曲がった。
予想外の展開に私は遠心力で助手席ドアに押し付けられる。
当然、指はハニーの頭を離れ虚しく空を指差した。
ハ:「フッ」
得意げに鼻息を吐くハニー。
私:「今のはズルだろう!」
ハ:「はいはい、残念でちたねー」
頭を撫でてきたハニーの横っ面を拳でぐりぐりしたのは言うまでもない。
| HOME |