人の動く気配で目が覚めると、浴室に入っていくハニーの背中が見えた。
トイレでも行くのだろうか。
ちょっと待て。
なぜカーテンの向こうが明るい!?
そうです、寝てしまいました(汗;)
ハニーにベッドの中へ転がされたのは覚えているんだが、
やった記憶は無い。
ごめんよ、ハニー・・・・・・
あんなに楽しみにしてたのにね。
今からする?
虚ろな頭でハニーの帰りを待つ私。
やがて水の流れる音がしてハニーが戻ってきた。
ハニーは枕元に置いてあったガイドブックを手に取ると、
もう一つのベッドへ。
え、怒ってる?
さっきまで腕枕だったよね?
今更怒ってる?
私の心境をよそに、煙草をくゆらせつつガイドブックを開くハニー。
独りのベッドは寂しい。
どうして隣に来てくれないの?
怒ってるの?
先に寝ちゃったから?
立ちバックできなかったから?
起こしてくれたら良かったのに・・・・・・
考えているうちに二度寝に落ちていきました――――
ハッと気付くと、さらに外が明るい。
チェックアウトの時間もある。
その前に南京町へも行かなくてはいけない。
でも心は重い。
ぐずぐずと体を起こすと、
ハ:「おはよう。やっと起きた?」
にこやかなハニーの笑顔。
え? 怒ってないの?
いや、怒っているのは私だ。
私:「おはよ」
ぐしぐしと目をこすりながら椅子にかけておいたバスタオルを手に取る。
そのまま浴室に入り、バスタオルを投げるようにおいた。
スッキリするためにシャワーを浴びたい。
でも勝手に浴びるのは何だか気が引ける。
しばし鏡に映るブサイクな顔とにらめっこした後、
私:「シャワー浴びるけどどうする」
ハ:「すぐ行く」
二つ返事で返ってきた。
ブサイクなままシャワーを浴びているとハニーが入ってきた。
また、朝から体を洗ってもらうはめに。
どうやらハニーは怒っていないらしい。
旅先でケンカは売りたくないが、違うベッドに行きやがったのは気になる。
私は努めて何気なく聞いた。
私:「どうして違うベッドに寝てたの?」
ハ:「え? 一緒に寝たよ?」
私:「さっき」
ハ:「あぁ。ガイド本見たかったから。ライトがまぶしくないようにあっちのベッドで読んでた」
そうですか。
『でも、そんなの同じベッドでもいいじゃん!
まぶしかったら勝手にハニーに抱きついて隠れるってば!』
なんて、そんな我が侭でハニーの優しさを責められない。
言い争いになるのは目に見えている。
旅先でケンカは嫌だ。
私:「そっか。いいのあった?」
ハ:「うん。ショウロンポウの店は絶対に行こうね」
とても嬉しそうな笑顔。
寂しがりなくせに寂しい気持ちが解らないハニーに、
心の中で小さくため息を吐いた。
トイレでも行くのだろうか。
ちょっと待て。
なぜカーテンの向こうが明るい!?
そうです、寝てしまいました(汗;)
ハニーにベッドの中へ転がされたのは覚えているんだが、
やった記憶は無い。
ごめんよ、ハニー・・・・・・
あんなに楽しみにしてたのにね。
今からする?
虚ろな頭でハニーの帰りを待つ私。
やがて水の流れる音がしてハニーが戻ってきた。
ハニーは枕元に置いてあったガイドブックを手に取ると、
もう一つのベッドへ。
え、怒ってる?
さっきまで腕枕だったよね?
今更怒ってる?
私の心境をよそに、煙草をくゆらせつつガイドブックを開くハニー。
独りのベッドは寂しい。
どうして隣に来てくれないの?
怒ってるの?
先に寝ちゃったから?
立ちバックできなかったから?
起こしてくれたら良かったのに・・・・・・
考えているうちに二度寝に落ちていきました――――
ハッと気付くと、さらに外が明るい。
チェックアウトの時間もある。
その前に南京町へも行かなくてはいけない。
でも心は重い。
ぐずぐずと体を起こすと、
ハ:「おはよう。やっと起きた?」
にこやかなハニーの笑顔。
え? 怒ってないの?
いや、怒っているのは私だ。
私:「おはよ」
ぐしぐしと目をこすりながら椅子にかけておいたバスタオルを手に取る。
そのまま浴室に入り、バスタオルを投げるようにおいた。
スッキリするためにシャワーを浴びたい。
でも勝手に浴びるのは何だか気が引ける。
しばし鏡に映るブサイクな顔とにらめっこした後、
私:「シャワー浴びるけどどうする」
ハ:「すぐ行く」
二つ返事で返ってきた。
ブサイクなままシャワーを浴びているとハニーが入ってきた。
また、朝から体を洗ってもらうはめに。
どうやらハニーは怒っていないらしい。
旅先でケンカは売りたくないが、違うベッドに行きやがったのは気になる。
私は努めて何気なく聞いた。
私:「どうして違うベッドに寝てたの?」
ハ:「え? 一緒に寝たよ?」
私:「さっき」
ハ:「あぁ。ガイド本見たかったから。ライトがまぶしくないようにあっちのベッドで読んでた」
そうですか。
『でも、そんなの同じベッドでもいいじゃん!
まぶしかったら勝手にハニーに抱きついて隠れるってば!』
なんて、そんな我が侭でハニーの優しさを責められない。
言い争いになるのは目に見えている。
旅先でケンカは嫌だ。
私:「そっか。いいのあった?」
ハ:「うん。ショウロンポウの店は絶対に行こうね」
とても嬉しそうな笑顔。
寂しがりなくせに寂しい気持ちが解らないハニーに、
心の中で小さくため息を吐いた。
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