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ジョグナ・アガルタ

婚約者(♂)と別れ、元カノ(♀)と復縁しました。
スカウト
週の頭っから飲みに行ってきた。
看護学校に通う友人の気晴らしに。

この呑んべえの友人が「行ってみたい!」という居酒屋。
周り、サラリーマンばっかりですよ。
ちょっぴり肩身が狭い。
まぁ、いいけどね。

けど、良くなかった。

元々ノリが良く、バイトでホステスをしているこの友人。
隣に座ったオッサンと盛り上がっている。
おいおいおい、私と話しに来たんじゃなかったのかい?
まぁ、いいや。元気なら。
勝手につくねやら鳥皮頼んで梅酒を飲んでいた。

「焼き鳥なんてあるの?」

反対隣のサラリーマンに声かけられました。

私:「ありますよ、黒板の横の紙にメニューが」

リーマン:「あぁ、本当だ。他にも食べない? 奢るから」

『知らない人にご馳走になったらハニーに怒られるので』

なんてお子ちゃまな理由が脳裏に浮かぶ。

笑顔で 「もうお腹いっぱいなので、すみません」 とやんわり断る。

リーマン:「じゃあこの後隣の子も一緒にカラオケ行こうよ」

私:「でも電車の時間あるので」

リーマン:「まだ9時前だよ。長居しないから」

私:「ごめんなさい」

何を言われても笑顔で断る私にリーマンは諦めて帰っていった。
これでハニーに怒られずにすむ。
ほっと胸を撫で下ろす私の肩を、赤ら顔の友人が叩いた。

友:「オッサンとラウンジ行くぞ」

私:「待てや」

笑顔で軽くキレました。


どうやら友人は断りきれなかったらしい。
足元のおぼつかない友人を置いて帰るわけにもいかず、渋々ついていく私。
オッサンは上品なおば様を連れていた。

おば様:「会員制の落ち着いたお店だから心配しなくて大丈夫よ」

本当に大丈夫かよ。
ボッタクリ・バーじゃないだろうな。
内心ひやひやしながら、でも笑顔で返す。

私:「すいません。お邪魔しちゃって」

おば様:「いいのよ。素敵な女性とお話ができて私も嬉しいわ」

素敵な女性ですってさ。
社交辞令も上品だ。

着いたお店は会社でよく使うスナックが入った店と同じビルだった。
雰囲気はこちらの方が断然素敵。
カラオケなんてありません。
広めのカウンターの奥に落ち着いた感じの女性が並んでいて、
壁一面の窓の向こうは観葉植物が林のように広がっている。

やばい、場違いだ。

咄嗟に思いましたとも。

スーツでもドレスでもない、カジュアルだけどちょっとドレッシーな姿のお姉さま方が話し相手になってくださる。
しゃべり方も全く媚を売ってなく、さばさばしていて好感触。
課長に連れて行かれる店とは違うなー、
と思いながらおば様も交えて楽しくお話してました。
(オッサンと友人は勝手に盛り上がってます)

トイレから出てくると、笑顔でお姉さんがおしぼりを渡してくれた。

私:「あ、すみません」

さすが高級店。
トイレの前で待っているとは。(普通は席に戻ってから渡してくれる)
おしぼりで手を拭いていると、お姉さんが名刺を差し出した。

お姉さん:「はじめまして、ミキです。今後ともよろしく」

私:「こちらこそよろしくお願いします」

受け取って席に戻ろうとしたら、

ミキさん:「こういう仕事したことあります?」

私:「いえ、全然(ホステスのことよね)」

ミキさん:「良かったら働いてみませんか?」

私:「え?」

一瞬フリーズする思考。

私:「いえいえ、お酒弱いですし!」

ミキさん:「そんなの大丈夫よ。あちらでお話だけでも聞いてくれない?」

私:「いえいえ、話すのも苦手ですし!」

私の全力否定にミキさんは残念そうな笑顔を浮かべた。

ミキさん:「じゃあ裏に携帯番号書いているから、気が向いたら電話してね?」

私:「あ、はい」

ホントだ、書いてあるよ・・・・・・
席について他のお姉さんにもらった名刺もさりげなく裏返してみる。
書いてないよ・・・・・・
人手足りてないのかな?
きっと友人も誘われてんだろうな。


先に友人と二人で店を出る。

ミキさん:「あまり深く考えないでね」

私:「はい」

店を離れ、早速スカウトされたことを友人に話した。

友人:「マジでー!? あははははははは!!」

私:「あんたも誘われたんでしょ?」

友人:「私? ないない!!」

私:「え?」

友人:「ネロがホステスねえ。あははははははは!!」

待って、
どうして私だけスカウトされたんですか?
する気はないけど、選ばれた理由が知りたい。
( 昔、道でスカウトマンに声かけられて振り向いた途端、
  「君は、お水なんてしないよね。ごめんね」
  と速攻で去られた経験有り  )

ってか、ハニーに何て話したらいいの?(隠し事は苦手です)
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